内容説明
顔を上げろ、少年。少さな幸福に包まれた家族の喉元に突きつけられる“いじめ”という名の鋭利なナイフ。日常の中の歪みと救いをビタースィートに描き出す出色の小説集!五つの家族の小さな幸福と苦い闘い―。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takaC
72
イジメがメインテーマというわけではないよね。文学賞受賞作だし。2016/04/26
まさと
28
やっぱり泣けた。昔経験した苦い思い出…。忘れかけていた思い出…。泣けた。いじめや教育、総じて「子育て」の難しさを改めて実感した。その時、私は親として正しい「子育て」は出来るだろうか…。両親の「子育て」は果たして成功したのか…?2013/11/18
楽駿
22
以前読んだ重松作品に、「ナイフ」君が出てきて、読んでおきたかったと思い、遅ればせながら読了。子供のいじめの様々な断片を切り取っている。それでも、今回の短編は全て、みらいにいきることを選択しているから、まだ、救いはある。痛くて、辛いけれど、読まずにはいられない部分がある。最後の話は、実は、夫婦の話かもとは思いますがwいじめの対応に、正しい答えなんかない。その時、その時を、逃げたり、立ち向かったり、いなしたりしながら、超えていくしかない。実は、その他大勢の観客が、一番いけなかったりしない?2017/06/15
けい
9
テーマはいじめだったが読後感の良さは半端ではなかった。自分自身も多感な時期にいじめられる子、いじめる子を見てきた。その場では何もできない自分も思い出してしまった。現在の青少年達はこの作品を読んでどのような感想を抱くのだろうか。 2015/08/08
jun-ko
9
最もつらい状況にある時はキリキリと胸を締め付けられるほど。どうかどうか今こんな思いを現実にしている人達がいませんようにと願わずにはいられない。2013/12/13