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神様が降りてくる

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  • サイズ B6判/ページ数 472p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784103994039
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

その美しい女性は、三十年前に刑務所で知り合った米兵の娘だった。秘められた裏切り、運命の愛、男の美学。これがハードボイルドだ!

これが運命だというのなら、神様に感謝すべきなのか。それとも――ハードボイルドの灯、ここに甦る! 収監された過去を持つ無頼派の作家、榊。「父から何か、頼み事をされませんでしたか」突然現れた美しい女性は、二十年前に刑務所で知り合った米兵、フィルの娘だった。裏切りと?。殺人の理由。禁じられた愛――この秘密を、暴くべきではなかったのか? 男の美学が物語のうねりをまとって、目の前に押し寄せる! 圧倒的大河ロマン!

内容説明

「父から何か、頼み事をされませんでしたか―」収監された過去を持つ無頼派の作家、榊の前に突然現れた美しい女性は、二十年前に刑務所で知り合った米兵の娘だった。裏切りと嘘。殺人の死角。禁じられた愛―あの日の銃弾は、何のために放たれたのか?哀切の美学が物語のうねりをまとって、眼前に押し寄せる!大人にしか判らない、圧倒的大河ロマン!

著者等紹介

白川道[シラカワトオル]
1945年北京生れの湘南育ち。一橋大学を卒業後、家電メーカーや広告代理店勤務、旅行代理店経営などを経て、1980年代のバブル期に株の世界に飛び込み、大いなる栄光と挫折を味わう。1994年、その体験を十二分に生かした『流星たちの宴』で作家としてデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ミカママ

90
読友さんたちが絶賛してらした作家さん。私自身は彼が生前お付き合いをされた女性周辺のエッセイでしか(お名前すらも)存じ上げなかった。奇しくもこれが遺作だそうで。おそらくご本人が主人公に自分を投影された部分があるんでしょう。結論から言うと、私はこの主人公みたいな男性は生理的にダメ。そのせいか読み進めるのが苦痛でした。ラストも、初めから見えていたかな。ハードボイルドとしては面白いんでしょうが、あちこち設定に無理もあるように思う。また機会があれば読んでみます、白川さん。2015/04/27

タックン

85
白川さんの遺作。沖縄の戦後史に運命を踊らさせられた父・母・娘の悲しい物語。娘・里奈のキャラ設定がよかったので始めの禁じ手の恋愛は羨ましくも微笑ましくもあった。謎の真相に近づくにつれきな臭くなってきたけどハードボイルドにしては大人しくて表紙抜けした。最後のそれはないでしょう・・・・でも何か意味があったのかな?始めから最後まで題名の(神様が降りてくる)が漂ってる。白川さんはやっぱドラマ化した(天国の階段)が最高傑作だったのかな・・・・・。2015/08/02

こうじ

84
⭐️⭐️⭐️⭐️4/5 面白かった(*^_^*)神を信じますか?いい事があれば信じたいし、悪い事があるといないよなぁと思ってしまう^_^;でも、この広い海のようなネット世界で読書メーターの人達との出会いも神様からの導き?^_^言い過ぎかな?^_^最期はやられました。面白かった^_^ユア・チーティン・ハート聴きたくなりました(*^_^*)2015/08/02

あすなろ

64
故白川氏の遺作。ハードボイルドとは、男の身勝手なロマンチシズムと哀愁を描く虚構と考えているが、優れた書き手が亡くなったと追悼の意を称します。最後に選択されたのは、沖縄戦後闇世界。その折り込みと結末づけに違和感無くはないが、遺作としてのみならず、深く余韻残る作品。沖縄戦後闇世界史の独特さを知る。作品として少し長いか?否、白川氏の作品は長編多く、残念ながら筆力及んでいない点あるのであろう。繰り返すが、ハードボイルド界は、惜しい書き手を亡くしたものだと、独りジャズをBGMに胸躍らせ、かつ、哀しみながら読了した。2015/05/03

じいじ

58
 予期しない驚愕の結末で、呆然とする気持ちを鎮める時間が必要でした。主人公は、無頼派と世間では言われているが、実はシャイでフェミニストの中年作家の榊。マドンナは沖縄生まれ、美人で東大出の才女30歳里奈。物語の根底に流れるテーマは、戦争の爪痕を今も残す「沖縄問題」。著者が陰湿なドキュメンタリではなく人間ドラマとして描き上げた力作で、どんどん引き込まれてしまう。白川小説得意の大人の一途で純情な「恋」が同時に進行する。白川小説の魅力は「筋」の面白さにあるが、私は白川道が描く、中年男性の純真無垢な恋が好きである。2015/04/20

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