中庭の出来事

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  • サイズ B6判/ページ数 382p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784103971078
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

謎が謎を呼ぶ物語の論舞(ロンド)。まず、読者が解くべきは、小説内(今ここ)で何が起こっているのか?自殺?それとも他殺?犯人は誰?それとも、これもお芝居?互いに交錯し、乱舞するシーン。増殖する謎のスパイラル。

内容説明

瀟洒なホテルの中庭。こぢんまりとしたパーティの席上で、気鋭の脚本家が不可解な死を遂げた。周りにいたのは、次の芝居のヒロイン候補たち。芝居とミステリが融合し、まったく新しい恩田ミステリの幕が開く―。

著者等紹介

恩田陸[オンダリク]
1964年、宮城県生れ。早稲田大学卒。92年、日本ファンタジーノベル大賞の最終候補作となった『六番目の小夜子』でデビュー。活字でしか味わえない恐怖と、活字でこんなことが出来るのかという感動を同時に与え、注目を浴びる。ホラー、SF、ミステリなど、既存のジャンル枠にとらわれない、独自の作品世界で沢山のファンを持つ。2005年、『夜のピクニック』で、第26回吉川英治文学新人賞と第2回本屋大賞を受賞し、06年には、『ユージニア』で、第59回日本推理作家協会賞長編部門を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Satomi

69
難しい( ̄▽ ̄;)登場する女優3人、中庭で起きた殺人事件。現実の事なのか…女優による劇の事なのか…劇中での劇中劇なのか…めまぐるしく変わるシーン、時系列もグッチャグッチャ…。まだ数冊しか恩田作品読んでいないが、これが噂の恩田ワールドか!?!? この複雑な構成のお話を1度読んで理解出来る人をホントに尊敬します。私、恥ずかしながらこのお話、理解していないと思われます(-∀-`; )難易度高い…。読み手としての能力を問われ撃沈。読んだ本に登録するのが申し訳ない。2015/12/09

紫陽花

43
初めて恩田陸さんを読みました。 三人の女優が同じ場面を自分の形で表現しており、同じ場面を三回ずつ読んでいかなければなりません。 また、ロミオとジュリエット、奇跡の人、桜の園、夏の夜の夢という作品も出てきます。 山本周五郎賞を受賞したようで、良い作品なんでしょうけど、読解力のなさを痛感しました。 2018/11/02

naginoha

38
確かに難解で、おそらくたくさん違った解釈してると思われますが(^^ゞ、一方で正確な解釈を求めていないようにも思える。ミステリー要素もそれほど重要性を持たされていない。 どれが真実でどれが虚構なのか、例えば客席は真実で舞台は虚構?そこの境界があいまいだとこうも不安で混乱するのか。2019/01/27

藤月はな(灯れ松明の火)

36
再読です。主人公たちは演じることに長けた役者達。劇という虚構にまた、劇が入り込む中で現実が入り混じる不思議な現実感。恩田陸作品を読むと治りかけた瘡蓋を剥がして血を淡々と見ているような気分にさせられます。真実という形は人によって様々であり、だれも客観的になど、見られない。一番、ハッとしたのが「一般の人こそ『自分』を演じている最高の役者」という述懐でした。登場人物たちが自分も盛り込んだというト書の章は声に出して読むとだんだん、思い出してもほろ苦いことが思い出されます。2012/01/16

megumi♪

22
劇中劇の更に劇中劇?と混乱するお話。ここまで来るとあえて複雑にして読者の頭をこんがらがせようとしているのかも。あれ、これが劇中劇?これが現実?と混乱して何度もページを後戻りし、現実と虚構を分けて読もうとしても段々と混ざり合っていくような感覚に陥りました。女優達の台詞が小気味良くて面白くこの語りだけでもいつまでも読んでいられそう。最後は結局全てが芝居という解釈で正解?確かに私達も毎日芝居をしているから。2020/03/03

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