出版社内容情報
≪暴力によって、犯罪によってしか、現代人は結びあえないのか≫――昭和天皇大喪の礼から『1Q84』まで、平成年間のリアリティ(現実感覚)を根底から問う批評の冒険!
内容説明
暴力によって、犯罪によってしか、現代人は結びあえないのか―江藤淳『成熟と喪失』から四十三年、今、我々は新たな時代精神の出現を目撃する。昭和天皇大喪の礼から『1Q84』まで、平成の現実リアリティ感覚を根底から問う批評の冒険。
目次
第1章 平成年間ははじまったのか(平成の時代精神;もし野村秋介と中上健次が生きていれば;オウム真理教の絶対他力;阪神大震災が顕わにした国家の実相;地震で破壊された故郷に立つ村上春樹)
第2章 「子供」という存在への問い(舞城王太郎は子供の世界にとどまる;写生文的時間の拒否―佐藤友哉;情報処理のプロセスとしての「現在」―保坂和志;「無責任」という使命―島田雅彦;一緒にコンビニに行く親子―長嶋有)
第3章 「仏界」と「魔界」の現在形(平成の川端康成―堀江敏幸;日常のなかのデュオニソス空間―川上弘美;「ごっこ」の世界は終らない―江國香織)
終章 現代人は救われ得るか(『1Q84』世界の絶対善と悪)
著者等紹介
福田和也[フクダカズヤ]
1960年東京生まれ。慶應義塾大学文学部仏文科卒。同大学院修士課程修了。慶應義塾大学環境情報学部教授。89年、ナチス・ドイツ占領下のフランスのコラボラトゥール(対独協力)文学についての研究『奇妙な廃墟』(国書刊行会・ちくま学芸文庫)でデビュー。93年、新潮社刊『日本の家郷』で三島由紀夫賞を受賞。以後、『甘美な人生』(ちくま学芸文庫)で平林たい子文学賞、『地ひらく』(文春文庫)で山本七平賞、『悪女の美食術』(講談社文庫)で講談社エッセイ賞をそれぞれ受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
冬薔薇
つのが
nari
devour
rinrin