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王国〈その2〉痛み、失われたものの影、そして魔法

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  • サイズ B6判/ページ数 141p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784103834052
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

泣きたい気持ちだった。不安でいっぱいだった。生きることの輪郭が日々ぼやけていくようだった。退屈にも似た淋しさから抜け出すにはどうしたら…震える魂を抱えた「私」は、光を探し求めていた。そしてそれは都会暮らしの、さりげない隣にあるようだった。忘れかけていた胸騒ぎよ、よみがえれ!魂の色つやを守り抜け!ライフワーク長篇、待望の第二部。物語の奥深くから、今、最初の光が届く。

著者等紹介

よしもとばなな[ヨシモトバナナ]
1964年東京生まれ
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あつひめ

24
雫石が今まで目を背けていたことが一気に雫石を飲み込んでしまったような感じ???もがいて苦しんで自分が自分じゃないような脱力感に見舞われて・・・その中で世の中の流れの早さに戸惑いを隠せない。おばあちゃんや楓、真一郎さんは森の囁きのようなメッセージを送っているけど・・・今は届かないのかなぁ。自分でこの蟻地獄のような時間から這い出すしかないのかなぁ・・・。でも・・・きっと・・・大丈夫・・・と思いながら3巻目に手を伸ばす。2010/09/06

tokotoko

20
<その2>では、雫石ちゃんが心から頼りにしていた楓が、外国へ旅立ってしまう。雫石ちゃんは・・・・?というお話。喪失を埋めようともがき、山での考えと都会での考え方の違いに驚き、救われたくて、何かにしがみついたりもする。雫石ちゃんの都会生活の混迷ぶり。気持ちが痛いほど伝わってくる。今朝読んだ本は、「何かが足りない人」の話だった。この作品は「人は何1つかけてない。すべてもっている」という。どっちなんだろうなぁ?最後に雫石ちゃんの新しい日常を見届けられてうれしい。私も新しい気持ちで漕ぎ出せそうだ。2013/05/11

ぽぷりん

12
例えば、おばあちゃんは一人で行く。私は一人で見送る。周りに人がいても、その旅は一人ずつの旅だ。とか、全体を覆う静けさ、静謐とか、確かな関係とか、心の痛みとかそんなことを静かに受け止め、味わいながら読んだ。2018/11/24

スノーシェルター

12
大丈夫か!?雫石!と思いながら読んだ。変わるって、とても怖くて心細い。人はどんなに頑張っても独りだから。でもきっと支えてくれる人はいる。何気ない一言に救われる。他人からは、どんなに幸せそうに見えても本人が幸せを感じられなければ、不幸なんだ。今をしっかり受け入れて認めなければ。それにしても片岡さんはナイスキャラだなぁ。2012/02/27

れいぽ

12
再読。雫石の世界が広がっていくこの巻。変化するときは誰でも戸惑うものです。その変化から逃げて転んで、立ち向かって、雫石は変化を受け入れます。大切に思うひとを大切にする。そんなささやかなな幸せにほんわりできること。この感性は失くしたくないなぁ。2010/08/30

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