とかげ

とかげ

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  • サイズ B6判/ページ数 197p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784103834021
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

やさしく心をいやしてくれる6つの変奏曲、待望の最新短編集。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

やいっち

75
30年ぶりに読んだ。当時は味わう余裕などなかった。今は…ゆとりの欠片もない…はずなのにとても楽しめた。敢えて4日を費やした。正直、何故に魅せられたのかわからない。書庫の奥から本書が手招きしたに違いない!2023/11/08

催涙雨

57
「やさしく心をいやしてくれる6つの変奏曲」という帯の惹句に偽りはない。読んだのはまだ二冊目なのだが、この人の書く作品はありのままの現実や自分を肯定させるような包容力があってすごくいい。明らかにマイノリティな人間に焦点のあたる重たいテーマをメインにおいた作品集なのに、まったくいやな気持ちにさせない。「新婚さん」と「とかげ」が特に好みだろうか。キッチンを読んだときにも思ったことだが、時代の風化を受けて古びたりしていていない作品が多いのも好感がもてる。2019/03/13

キジネコ

42
6つの短編。「新婚さん」は、はっきりと記憶にありますが他の5編は初読でした。読み終わって良い感じで「ふう~ん」って思ってます。文章は私に映像を呼び起こし、時代背景も設定も全く違うのですが小津安二郎の端正な世界を思わせました。表現者が積み上げた有形の先に浮かぶ無形、暖かな真空へと導かれ 作家の思惑と読者の記憶が無二の対話を交わしたことを知らされます。紙上の物語には結句がありますが読者の心情には静かな余韻と「終わった筈の私の物語」の残滓と疼きが心地よく・・ 遠くから吹く柔らかな風の様に傍らを過ぎて往きました。2015/11/23

なつ

18
ばななさんお初でした。何て言うか、どう表現したらいいか分からない作家さん。どんな言葉にも当てはまらない作家さん。それは勿論いい意味で。今まで手に取らなかったのは手に取れなかったからなんだ。きっと無意識でそう感じていたんだ。今この年齢になったから手元に自然にやって来た。近いけどでも遠くて、知っているけどでも分からなくて。見える世界、体験してきたこと、あらゆることへの感じ方。ばななさんは私なのかも。もうひとりの私なのかも。失礼なことを言っているのは百も承知。でも、そうとしか、もう、思えない。怖いくらい、私だ。2022/04/06

ゼニガメ

7
再読。平均からはみ出しちゃった人達が、大げさなくらい悩んで、何かに受け入れられている。それがホッとする。初読当時、あまり動かされるものがなかったな、と思っていた割には、結構憶えていてびっくりだ。「らせん」「大川端奇譚」が好き。2017/11/26

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