内容説明
最初の女性はマンションの屋上から飛び降りた。次の女性は地下鉄に飛び込み、三番目はタクシーの前に…。誰にも気づかれずに仕組まれた三つの事件。魔の手は四人目に迫る。だが逮捕されたタクシー運転手の甥・守は、知らず知らずに伏せられたカードをめくり始めていた。―見事な構成、卓抜な文章力、生き生きとした人物像、爽やかな読後感。ページを繰る楽しさを選考委員に絶賛された話題の第2回日本推理サスペンス大賞受賞作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
☆エンジェルよじ☆
32
ドラマを見て原作を読んで見たくなった・・全然違うじゃん!守の周りの人達がいいな~高野さんとか。ちょっとした会話の中に人柄があらわれている。考えるとチョット怖いタイトル(笑)2011/10/20
Yumi
18
《図書館本》さすが宮部さん!!!世界に引き込まれて、あっという間に読了✨ページをめくる手が止まらなくなるっ!!じぃちゃんの気持ち、守はちゃんと大切にしてくれててよかった😍✨2021/10/28
徳浄さん
13
図書館本。『逃げろ』という言葉はずいぶん怖い言葉なのだと思った。3人の女性が次々に自殺。彼女たちは内なる声から『逃げろ』という無意識の領域からの脅迫観念から死んでいく。残る4人目の女性と、主人公との邂逅は中盤以降で、それでも読者をつかんで離さない強烈な何かに惹かれて一気読みしてしまった。2016/10/24
o6guremi
11
図書館での借り本。第二回日本推理サスペンス大賞受賞作。一気読み。初期に書かれたお話ですが、読みだすとめくる手が止められなくなってしまいました。すべてがよかったわけではないのだけど、引っかかる所もあるのだけども、それに増しても主人公やその周りの人たちがそこにいるように感じられ、惹きつけられた。面白かったです。2014/12/07
くまんちゅ
10
「魔術はささやく」というタイトルがどう本編と結びついていくんだろうと思いながら読み進めました。事件の真相は確かにタイトル通りだなと思わせますが、巻末の選評にも書かれているようにそんなにうまくいくものか?という感はぬぐえない。しかし、小説としては守をはじめ各人物の描写がしかっリしていて、どんどん読み進めていってしまう。和子の「殺されるほどのことなんかしなかった」という言葉が印象的だった。2011/08/14