出版社内容情報
人を愛し書物を愛し、忘れ難い作品を紡ぎ出した須賀敦子。家族。友。信仰。無垢な少女を類まれな文筆家たらしめた孤独の核心を辿る。
彼女は誰より深く孤独を味わい、だからこそ出会いは恩寵となった。カルヴィーノ、タブッキ、サバ、そしてユルスナール。人を愛し書物を愛し、たぐい稀な作品を紡ぎ出した須賀敦子。無垢な少女を信仰へ、遥かヨーロッパへと誘ったものは何だったのか。その言葉の示す意味をあらためて読み返す――。彗星のごとく登場し知と情熱をたたえた忘れ難い佳品を遺して去った、伝説の文筆家の核心を辿る。
内容説明
カルヴィーノ、タブッキ、サバ、そしてユルスナール。人を愛し書物を愛し、たぐい稀な作品を紡いだ須賀敦子。誘ったものは何だったのか。
目次
父譲りの読書好き―二〇一〇年冬・東京谷中、二〇〇九年夏・ローマ
激しく辛い追悼―二〇一〇年秋・兵庫県西宮市、小野市、東京東中野
「ぴったりな靴」を求めて―二〇一一年新春・東京麻布十番
「匂いガラス」を嗅ぐ―二〇一一年春・東京麻布、大阪中之島、二〇一〇年秋・東京雑司が谷
戦時下に描く「未来」―二〇一一年夏・川崎市登戸、東京白金
「曲りくねった道」の入り口で―二〇一一年晩夏・東京白金
遠い国から来た人間みたいに―二〇一一年冬・東京広尾
だれにも話せないこと―二〇一二年春・東京四谷
あたらしい生き方に向かって―二〇一二年夏・東京信濃町
「思想の坩堝」のなかで―二〇一二年秋・名古屋、東京白金
海の彼方へ―二〇一二年冬・東京三田、兵庫県西宮市、神戸市
著者等紹介
松山巖[マツヤマイワオ]
1945年東京生まれ。東京芸術大学美術学部建築科卒業。作家・評論家。著書に『乱歩と東京』(日本推理作家協会賞)『うわさの遠近法』(サントリー学芸賞)『群衆』(読売文学賞)、小説『闇のなかの石』(伊藤整文学賞)など。2012年建築学会文化賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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