出版社内容情報
入試倍率は東大の3倍!「芸術界の東大」は本能と才能あふれる「芸術家の卵」たちの最後の楽園だった。型破りな日常に迫る驚嘆ルポ。入試倍率は東大の3倍! 卒業後は行方不明多数!! 「芸術界の東大」の型破りな日常。才能勝負の難関入試を突破した天才たちは、やはり只者ではなかった。口笛で合格した世界チャンプがいるかと思えば、ブラジャーを仮面に、ハートのニップレス姿で究極の美を追究する者あり。お隣の上野動物園からペンギンを釣り上げたという伝説の猛者は実在するのか? 「芸術家の卵」たちの楽園に潜入した前人未到の探検記。
二宮 敦人[ニノミヤ アツト]
内容説明
入試倍率は東大の3倍!卒業後は行方不明者多数?やはり彼らは只者ではなかった。全14学科を完全制覇!非公式「完全ガイド」誕生。謎に満ちた「芸術界の東大」に潜入した前人未到、抱腹絶倒の探検記。
目次
不思議の国に密入国
才能だけでは入れない
好きと嫌い
天才たちの頭の中
時間は平等に流れない
音楽で一番大事なこと
大仏、ピアス、自由の女神
楽器の一部になる
人生が作品になる
先端と本質
古典は生きている
「ダメ人間製造大学」?
「藝祭」は爆発だ!
美と音の化学反応
著者等紹介
二宮敦人[ニノミヤアツト]
1985年東京都生まれ。一橋大学経済学部卒業。2009年に『!』(アルファポリス)でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 4件/全4件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
1023
今時の大学では早々と1年生の時から、やれキャリア教育だの何だのと卒業後の就職のことばかり考えているようだが、東京藝大ではさすがに浮世とは全く違った風が吹いている。美校のデザイン科の学生を除いては、ほとんど誰も卒業後のことなんて考えていない。それよりも今を芸術に生きるのだ(もちろん例外もある)。これでこそ大学本来の姿だと思う。教授もまたすごい。油画専攻の講評で「君の絵はここにある」、「俺の絵はアメリカにある」、「『愛』だね!」―この3言で講評は終わり。これでは、まるで『東京バンドワゴン』の我南人だ。2016/11/15
鉄之助
687
「三浪ぐらいは当たり前」。入試倍率は東大の3倍! という東京藝大に、妻が在籍している著者が潜入して書いたルポ。卒業生の半分くらいは行方不明、とか学校に泊まり込みOKの学科があったり、あまり知られていない「東京藝大」の実態が分かって面白かった。学生も教授陣も共にユニーク。入学時に学生が言われた、学長の言葉。「何年かに一人、天才が出ればいい。他の人はその天才の礎。ここはそういう大学なんです」にぶっ飛んだ! これだけ明確に言い切られると、逆に気持ちがいい。エピソード満載で全編読みやすく、一気に読了。2024/03/19
mitei
638
まずとてもカオスな世界が日本にあるんだと驚いた。実際に行って見てみたいな。一芸に秀でるとこういう感じになるのかと思うし、私もこんなに夢中になれるものがあればなぁと思った。2017/03/25
ミカママ
620
藝大出身と言うと、過去の同僚にひとりだけいたなぁと、ピリピリとエキセントリックな彼女を思い出しながら読んだ。彼女は打楽器出身だったんだけど、この本によるとなんと定員3人?!宝くじ的な入学倍率じゃないか。なんもかんもが通常の大学に比べると突き抜けちゃってる学び舎、それが藝大なのだが、これだけのユニークな人材を持ってしても、アートで食べていけるのはひと握り、いやひとツマミだそうで。お金はかかるのに、お金にはならないアート、という法則がここでさえも発令しているらしい。 2019/03/18
青乃108号
443
タイトルに偽りあり。思った程カオスではなかった。芸術家のたまご達はちゃんと努力して、その道のプロを目指しているようだ。本物のプロとして成功するのがホンの一握りであったとしても。カオスを期待して読み始めたが違った。唯一それらしいと言えばブラジャーウーマンぐらいか。肩の力を抜いて笑える本かと期待すると肩すかしをくらう。確かに、芸大の学生は皆凄い。凄くはあるがカオスではない。俺の学生時代の方がよっぽどカオスだったよ。面白くはなかったけどね。2021/09/17