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祖国の選択―あの戦争の果て、日本と中国の狭間で

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  • サイズ B6判/ページ数 279p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784103380719
  • NDC分類 916
  • Cコード C0095

出版社内容情報

戦中の満州や戦後の中国を生き抜いた日本人が強いられた決断とは。彼らにとっての故郷とは。世代を超えて継承されるべき記憶の記録。

戦中の満州や戦後の中国を生き抜いた日本人が強いられた究極の決断とは? 帰国を果たした中国残留孤児の日本での苦境。家族を殺された国で日本帰国か中国残留かを迫られた女性の選択。元従軍看護婦にとっての「海の向こう」。逃避行のため子を殺すよう迫られた母が抱いた決意。三度「九死に一生を得た」兵士の運命の分かれ道。戦争孤児だった父の中国への熱い想い――。六つの「落葉帰根」の物語。

内容説明

満州や戦後の中国を生き抜いた日本人が強いられた究極の決断とは?戦争に翻弄された人々にとって、「故郷」とは?『あの戦争から遠く離れて』の著者が丹念に掬い取った、世代を超えて継承されるべき歴史と記憶の記録。

目次

プロローグ 彷徨える祖国
第1章 夫の祖国、妻の祖国
第2章 家族を殺された国で
第3章 海の向こうの祖国
第4章 母としての選択
第5章 運命の選択
第6章 選択の果てに―父の選択
エピローグ 百歳からの手紙

著者等紹介

城戸久枝[キドヒサエ]
1976年、愛媛県生まれ。徳島大学総合科学部卒業。大学在学中の1997年から二年間、中国吉林省長春市の吉林大学に国費留学。貿易会社、出版社勤務を経て、フリーランスのライターに。『あの戦争から遠く離れて―私につながる歴史をたどる旅』(情報センター出版局。のちに文春文庫)を2007年に上梓し、翌2008年、大宅壮一ノンフィクション賞、講談社ノンフィクション賞、黒田清JCJ新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ころりんぱ

42
戦争を体験した方たちのお話は貴重。戦争を知らない世代の私たちには、想像するしかできないけれど。3人の幼子を連れて銃弾から逃げ、屍体の上を跨いで生き延びたお母さん、何人殺したかわからないけど、何人殺しても罪にならないのが戦争だと言う元兵士…すぐ隣で人がバタバタと死んでいく状況をただ生き延びるために必死で頑張った人たちがたくさんいたのです。あの戦争に負けて、たくさんの人命を失って、もう戦争はしません、武器は持ちませんと誓った憲法9条(たとえ米国に作らされたものだとしても)は守りたいと思いました。2015/03/16

井上裕紀男

30
「○○人だから」などという見方が何の意味も無いことを本書は伝えてくれる。戦争で中国に残された日本人の暮らしが変わっても、助けてくれた中国人もいる。子供を売り飛ばす人々の中に日本人がいる。 満洲の開拓団は悲惨極まりない戦後を過ごし、日本に帰国した後も苦しい生活を強いられる。受け入れる親族や近所の人は少ないから。日本政府の無能さに怒りを感じます。 以前中国東北部を旅しましたが、無蓋列車と延々と続く畑を思い出し、本書にも登場しない死んでいった人々がいることに胸が詰まる。 真摯に声を拾う著者の姿勢に感服します。2021/09/30

ほっそ

5
かなり充実した内容です。年齢的にその当時の記憶がはっきりしている方が多くて、大変ためになりました。 日本人にも中国人にも、いい人、悪い人がいたという現実。なかなか歴史というのは、簡単に語れないものがあります。2016/04/13

koromo

4
1976(昭和51)年生まれの著者が中国残留孤児となった父親の半生を綴った「あの戦争から遠く離れて」と併せて、多くの方に読んでもらいたい一冊。テーマは重いが読みやすい。2015/02/14

fukuokakomachi

3
昭和20年8月15日に戦争が終わらなかった人達の話。 思想が右でも左でも真ん中でも「戦争とは何か」を知りたいのならうってつけ。これを読んだら民間人にとっての戦争がどのようなものであるかが、理解はできなくとも理解しようと努力することができる。ただし、読むには勇気が必要かも。過酷な事実(史実)を突きつけられるから。机上で戦争を語る輩にその勇気があるだろうか? 自分がそうではなくとも、多くの人には身近にまだ戦争体験者がいて、まだあの戦争のことを聞くことができる。自分につながる本として多くの人に読んでほしい。2015/05/13

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