出版社内容情報
日本人の必須教養なのに挫折者続出の「源氏」をあなたの代りに読みました。軽妙な語りとユーモアで物語を再現。古典征服の最終兵器。
これでダメなら「源氏」は諦めて下さい。読まずにわかる古典理解の特効薬。誰もが一度は挑んだ山。そして早々に下山した山。そんな手強い必須教養小説を、阿刀田高があなたの代りに読みました。大人のユーモアとエロス溢れる軽妙な語り口で、ストーリーが、登場人物の気持がすとんと心に落ちてくる。時代を超越した紫式部の堂々たる小説作法が見えてくる。学生からシニアまで、全国民必携の一冊。
内容説明
平安の世に舞い降りた「宇宙人」紫式部が鮮やかに描く男女の愛欲と孤独。野心と諦観。張り巡らされた伏線の糸。当時の貴族たちを夢中にさせた極上華麗な大河小説が阿刀田マジックでみごと現代によみがえる。
目次
初めにエロスがあった―桐壷・帚木
そっくりさんの系譜―空蝉・夕顔・若紫
二兎も三兎も追いかけて―若紫・末摘花・紅葉賀・花宴・葵
恋の責め苦をなんとしよう―葵・賢木
明石の雨に打たれて―花散里・須磨・明石
大河の脇に溜池がチラホラ―澪標・蓬生・関屋
今年ばかりは墨染に咲け―絵合・松風・薄雲
朝顔に背かれ心は雨模様―朝顔・少女・玉鬘
夕顔のあとにくすしき玉鬘―初音・胡蝶・蛍・常夏
姫君はいずれ桜か山吹か藤―篝火・野分・行幸・藤袴〔ほか〕
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