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半席

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  • サイズ B6判/ページ数 248p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784103342335
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

分別ある侍たちが、なぜ……。腑に落ちぬ事件にひそむ積年の思いと、それぞれの「人生始末」を描く新直木賞作家待望の傑作時代小説!分別ある侍たちが、なぜ武家の一線を越えたのか。直木賞受賞後、待望の第一作! 若き徒目付の片岡直人に振られたのは、腑に落ちぬ事件にひそむ「真の動機」を探り当てることだった。精勤していた老年の侍がなぜ刃傷沙汰を起こしたのか。歴とした家筋の侍が堪えきれなかった積年の思いとは。語るに語れぬ胸奥の鬱屈を直人が見抜くとき、男たちの「人生始末」が鮮明に照らし出される。本格武家小説の名品六篇。

青山 文平[アオヤマ ブンペイ]

内容説明

御家人から旗本に身上がるべく、目の前の仕事に励む若き徒目付の片岡直人。だが上役から振られたのは、腑に落ちぬ事件にひそむ「真の動機」を探り当てる御用だった。職務に精勤していた老侍が、なぜ刃傷沙汰を起こしたのか。歴とした家筋の侍が堪えきれなかった積年の思いとは…。折れた心の真相を直人が見抜くとき、男たちの「人生始末」が鮮明に照らし出される。正統派時代小説の名品連作。

著者等紹介

青山文平[アオヤマブンペイ]
1948年神奈川県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。経済関係の出版社に18年勤務したのち、フリーライターとなる。2011年、『白樫の樹の下で』で第18回松本清張賞を受賞しデビュー。2015年、『鬼はもとより』で第17回大藪春彦賞、2016年、『つまをめとらば』で第154回直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

遥かなる想い

322
このミス2017年国内第4位。 徒目付 片岡直人が事件の真相を追う人情物の 時代ミステリー短編集である。 背後に流れる武家の矜持の ようなものが凛として、背筋が伸びる思いがする。どうしても堪えられない積年の思いが 爆発して 事件へと繋がっていく.. 心の機微を清洌に描く、時代物だった。2016/12/25

とん大西

123
「そうありたい」、「そうあるべき」と己れを律し、「そうあって欲しい」と彼に願う。しかし、哀しいかな彼我のすれ違い。些細な心情のすれ違いが引き起こす武家同士の事件。若き徒目付の片岡直人が当事者達の心奥の声を静かに呼び覚ます連作六編。「なぜ」彼は刃を振るったのか、「なぜ」彼は命を落としたのか…。時代劇ミステリーながらしっとりした文章が人情の機微をついていて心に沁みてきます。お気に入りは「真桑瓜」。なんとも物悲しいのですが、人生の妙を感じる味わい深い余韻が心地良かったです。2019/01/13

雪風のねこ@(=´ω`=)

102
つまをめとらばに続いて2作目。旨い食い物が盛り込まれ、芦川淳一さんの包丁浪人に通じる所がある。武家と言っても戦のない時代であり、色々と柵のある、現世とそう変わりない世なのだ。そうだからこそ口には出せぬ動機もあるのだろう。推理と言う所まではいかないが、その動機を"見抜いて"いく描写は、人情に絡む部分だけに熱中する。全編を通してみれば事件の"なぜ"を見抜くよりも、なぜ直人が半席に落ち着いたのか、という事が描かれており、結局、上司の雅之が一番の"目抜く者"なんだよなぁ。幸か不幸か。まぁ不幸では在るまい。(続く)2016/07/10

ひさか

95
2014年8月新潮社刊の「約定」の収録分と小説新潮2014年10月号、2015年4、7、10月号、2016年1月号掲載の6篇を改稿して、2016年5月新潮社から刊行。事件の動機を探る武家社会の推理もの的な話が面白い。片岡直人と上司の雅之の人物像も楽しめる。続きが楽しみです。2016/10/12

reo

81
一話が40ページからなる、わりとあっさり目の連作短編集。とは言うものの、そこはそれ青山文平氏のこと、それぞれに意匠を凝らし面白い作品に仕上がっている。次巻「泳ぐ者」へ👍2022/03/31

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