• ポイントキャンペーン

紅葉街駅前自殺センター

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 249p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784103334118
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

息子を通り魔に殺され、妻と別れ、生きる力を喪った男は、そのセンターに足を踏み入れた――。生と死の意味を問う極限の人間ドラマ。

考え直すチャンスは5回。生と死の意味を問う極限の人間ドラマ! 息子を通り魔に惨殺され、妻とも別れ、生きる気力を喪った男はそのセンターに足を踏み入れた。再三の説得にも意思を曲げず、淡々と自死への手続を終えた最期の夜、一通の手紙が男の理性を激しく揺さぶる――。選考委員・畠中恵氏を唸らせたリアリティー溢れる近未来世界で、生きることの切なさに悶える魂の物語。

内容説明

息子を通り魔に惨殺され、妻とも別れ、生きる気力をすっかり喪った男はそのセンターに足を踏み入れた。再三の説得にも意思を曲げず、淡々と自死への手続を進めていく。そのころ街では、「切断魔」と呼ばれる連続殺人鬼が凶行を重ね続けて…。第8回新潮エンターテインメント大賞受賞作。

著者等紹介

光本正記[ミツモトマサキ]
1978年岡山県岡山市生まれ。19歳のときに大阪に出て映像制作やコピーライターをはじめ、さまざまな職を経験し、現在はライターとして活動中。『紅葉街駅前自殺センター』で第8回新潮エンターテインメント大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

80
この感じすごく好きです。自殺を食い止めるため、そして自殺幇助するための公的機関。生と死を扱っている割に、強いメッセージが込められているわけでもなく、ただ死に向かって進もうとする彼の行動や心情が淡々と描かれている。わりとこういったテーマを扱う小説はメッセージ性が強いが、そんな押し付けがましいものもなく感動もせず、自分自身で考える隙を作ってくれる。ラストの展開がなければもっと良かったかもしれない。生きることと同様に自殺をすることだって権利の一つだと私は思います。誰かのために生きてるわけじゃないんだから。2015/02/20

kishikan

79
ひょんなことからこの風変わりなタイトルの本を知り、また第8回新潮エンタテイメント大賞作品とのことで、期待して読み始めました。物語は、自殺者増や第三者が自殺に巻き込まれるのを防止するため、国が自殺を管理するようになった近未来の話。おおっ面白いアイディア、それに光本さんはライターをやっているだけあって、文章力もあり構成や登場人物設定も上手いなぁ。ただ、このエンディングだと原題の白い夢の方が合ってたかも。それに僕としては、もっとシリアスで切なくなるような展開の方が良かったと思うんだけど。でも期待の新人登場だね。2013/05/03

おかだ

59
面白い設定。自殺は、自殺センターを通して行わないと罪になるという法律があるの。主人公はある理由から自殺しようと決意して、自殺センターに通う。自殺センターができてから日本国内の自殺者数は減ったんだって。なるほど。何回も面談とか煩わしい手続きがあると「もういいや」ってなるかもなぁ。主人公の自殺志願の理由がつらい!ちょいちょい出てくる事件が、自分が思ってたんと違う方向に繋がってて驚き!んんん?っていうかラストどうした!もっと違う落とし所があったような気もするけど…。でも最後まで惹き込まれたな。2019/07/27

佐伯

45
再読。 やっぱりこの本は印象に残る。 手もとに置いて何度も読み返したいので、クリスマスに買ってもらおう!2015/12/16

Willie the Wildcat

43
心の痛み。1人1人が背負う。その痛みに向き合う中で、時に周囲が見えなくなる。心の行き違いで、心が閉じる。気づけないこともある。きっかけが”面談”であり、悠里の手紙。道に多少の差異があるかもしれないが、「人生はやり直すことができる!」。そんな印象を残す。ミックス・サンドイッチ。心を癒すひと時。一方、夢に出る”象”・・・。本著では「心の弱さ」とあるが、ユング氏によると(かなりはしょると)「自身」。私の場合、どうにも”ガネーシャ”が頭に浮かぶ。意味深・・・。2013/03/31

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/5865356
  • ご注意事項