新任巡査

古野 まほろ【著】

新潮社（2016/02発売）

• サイズ B6判／ページ数 653p／高さ 20cm
• 商品コード 9784103327431
• NDC分類 913.6
• Cコード C0093

出版社内容情報

元キャリアの著者にしか描きえない圧倒的ディテイル。知る者だからこそ描ける嘘。青春成分満載、警察小説の新たな金字塔、誕生。

あなたは交番のことを、警察官というお仕事のことを、何も知らない――。凡庸にして心優しい頼音。ある能力を備えた男勝りの希。ふたりの新任巡査の配属先は駅の東と西にある交番だった。毎秒成長し続けなければ、警察官としてやっていけない――。元キャリアの著者にしか描きえない圧倒的ディテイル。深淵を知る者だからこそつける?。最前線をぶっちぎりでかけぬける、まったく新しい警察小説、誕生！

内容説明

平凡だけど心優しい、キラキラネームの上原ライト。首席の女警でいつも能面、歩くパソコンこと内田アキラ。警察学校で大きな差のついた新任巡査ふたりは、ターミナル駅の東と西で、人生初の交番勤務を始める―朝から次の朝まで、２４時間の泊まり勤務。ライトは生き残ることができるのか。アキラはやっぱり優秀なのか。ふたりを襲う、あまりにも過酷な試練と陰謀とは？

著者等紹介

古野まほろ［フルノマホロ］
東京大学法学部卒。リヨン第三大学法学部第三段階「Ｄｒｏｉｔ　ｅｔ　Ｐｏｌｉｔｉｑｕｅ　ｄｅ　ｌａ　Ｓ´ｅｃｕｒｉｔ´ｅ」専攻修士課程修了。フランス内務省より免状「Ｄｉｐｌ＾ｏｍｅ　ｄｅ　Ｃｏｍｍｉｓｓａｉｒｅ」受領。なお学位授与機構より学士（文学）。警察庁１種警察官として交番、警察署、警察本部、海外、警察庁等で勤務の後、警察大学校主任教授にて退官。２００７年、『天帝のはしたなき果実』で第３５回メフィスト賞を受賞し、デビュー（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー

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[紫 綺]

653頁中230頁読んでも、警察官の仕事説明で、本編がなかなか展開しないので、とうとう挫折。警察オタクや警察官を目指す人には参考になるだろうが、私には要らない情報。ごめんなさい！

2016/05/29

[いつでも母さん]

26章からなる653頁。前半は文字を追うのみ・・細かいのだ。くどいくらいに理詰めで迫ってくるのだ。しかし16章位からは再度遡っても思いを探してる私がいた。20章からはもう、一気だった。疲れた・・とにかく疲れた。恐らく古野まほろだから書けたのだろう。艫利教官から始まり、井伊課長、白石主任、赤間係長に青海先輩、飛鳥公安課長でさえもその道のプロで加えて熱い人たちで良かったよ～！頼音とアキラの成長物語と括ってしまうにはあまりにも重く痛かったが、もう一度二人がスタートラインに立っている姿が私には見えて読了した。

2016/04/09

[タックン]

新任巡査２人の物語。元キャリヤ警察官で警察大学校の主任教授も務めた著者が描いた交番のお仕事小説なのだが小説っていうよりもﾏﾆｭｱﾙ書みたいに説明書き薀蓄部分が多くて読んでて疲れてしまった。地域課交番の仕事の濃密さはわかったけど物語としての面白さには欠けるような気がした。題名のごとくもっと新任巡査の対比を交互に描いてくれたらなあ。希（アキラ）の章に期待してたのにがっかりだ。

2016/05/10

[藤月はな（灯れ松明の火）]

「誤植かな？」と思われる所まで伏線を張っていく古野作品なので一切、気が抜けません。警察の方々はこのようなOJTや心構え、自分の生命や市民の安全と表裏一体の任務を叩き込んだ上で職務に当たられていると思うと頭が下がります。特に「気働き」のついてのレクチャーはそれが徹底していない我が身を反省するばかり。ライト君が（月ではないのでご安心をｗ）が巡回で聴いた話の数々は「何か、クサいな・・・」と思っていたけど、結論が出せずにいたら所長の発言に吃驚。だからゆうちょか！これだけは場数と幅広い知識がないと結び付かないわ。

2017/12/25

[ゆみねこ]

古野まほろさん、初読み。警察学校を卒業した二人の新任巡査が、駅の東西の交番にそれぞれ配属された。成績優秀だが空気の読めない女性警察官アキラと、凡庸だが心やさしい頼音（ライト）。出だしは延々と新人警察官の訓練場面が続いて、長いかな～って思ったら、中盤以降の思わぬ展開に息をも継げずに一気読みでした。どうしようもない奴もいたけれど、いい先輩もたくさんいて、ちょっと安心。面白かったです。

2016/04/20