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出版社内容情報
「パンは気味悪く、牛はさらなり。空腹飢餓、いかなる事の報いか。涙にくれ、神仏に祈る外なかりけり」それでも我慢して洋食を食べた、我らがご先祖様!
内容説明
幕末~明治初期、初めて「洋食」に出会ったサムライたちの苦闘と感動の日々!読み出したら止まらない面白歴史エッセイ。
目次
味の国粋主義者
初期日本人渡欧者の洋食体験―鎖国まで
開国前夜の西洋料理―ペリー主催の饗宴
太平洋を渡った一七〇名
ヨーロッパへ
遣仏使節団(池田使節団)
その後の使節団
各国派遣留学生
初期渡航者たちの味認識
著者等紹介
熊田忠雄[クマダタダオ]
1948年、福島県生れ。早稲田大学商学部卒業後、1970年、(株)ニッポン放送入社。報道部記者、報道部長、総務局長、編成局長、取締役を経て、2005年退社。記者時代の取材および趣味で、世界数十カ国を回った(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kinkin
89
はじめて洋食を食べたサムライたちの洋食に関する感想やとまどいなどが当時の文献から引用して紹介されている。黒船来航時に招待された幕府側の使節、咸臨丸をはじめとした海外に渡った当時サムライたちは食に対してかなり苦労したようだ。現代でも海外に行くとき日本食をどっさり持ってゆく人がいるので当たり前といえば当たり前。彼らがアメリカに渡るとき持っていた沢庵や味噌はしのニオイで船員たちに特不評だったようだ。食というのはそこに住む人々にとっていかに大切なことなのかが伝わってくる。図書館本2019/04/15
白のヒメ
52
日本が開国し、初めて侍たちが船で海外に渡って苦労した食事事情の記録。確かに野菜と魚と米しか食したことが無かった日本人たちが、初めて豚や牛の肉、牛乳やバターを口にした時の気持ちというのはどういうものだっただろう。とても食えたもんじゃなかったというのは想像できる。コーヒーやビールもしかり。侍たちの口に合わないものが多い中、氷を入れたフルーツのジュースを美味そうに飲んだという話では、こちらの咽喉までなってしまった。とても面白く興味深いエッセイ。2016/09/11
tama
38
結構面白かった まだ日本人のいない幕末のオランダで醤油が売られてたのがびっくり2012/03/01
ユウユウ
36
途中どうしても羅列的になるところが、寝る前読書では睡魔に負けて読めず。泣く泣く返却。しかし今と昔の日本人の味覚はこうも違ったのか。日本食以外は油っぽくて塩気がないというのは印象的だった。2015/06/16
to boy
32
期待ほどではなかったけど、そこそこ面白かった。幕末、欧米に行った侍たちがバターや豚・牛肉の匂いや油に苦戦した様子が手に取るように描かれています。留学している間に洋食に慣れ美味しいとまで言い出す者、最後まで苦戦した者など面白い。小刀と熊手(ナイフとフォーク)も器用に操ってなんとか食事をした侍の姿が目に浮かんできました。2018/02/23