内容説明
「スープで腹一杯になるのか」、「夏はどうなんだ」、「価格が高すぎる」、猛烈な反対にあいながらスープ専門店を立ち上げ、三菱商事初の“社内ベンチャー制度”で会社を作り、サラリーマンのまま、社長になった―。一社員のひらめきから始まった世界一のスープ・プロジェクト。
目次
第1章 成功することを決めた
第2章 Soup Stock Tokyoの誕生
第3章 動き始めたビジネス
第4章 つきつけられた現実
第5章 スマイルズの人々
第6章 振り返りと、これから
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ろび
11
経営者にはアートな感覚が必要と言われるが、Soup Stock Tokyoを立ち上げた遠山会長こそ、それをわかりやすく体現している方だと感じた。本書を読むまで、Soup Stock は20〜30代の女性をターゲットにした、健康志向でおしゃれな飲食店くらいの感覚だった。でもこのお店には、遠山社長のこだわりや細かい判断が詰まっている。モノトーンのロゴ、ホテルの味付けではなく家庭的なスープ、無添加、低投資高品質、一般のマーケティングとは一味違う戦略が読んでいてとても面白い。特に22ページの事業計画書が感動物。2019/08/01
よーこ
11
先日初めて行ったスープストックトーキョー。女性一人でも入りやすいなと思ったら、それがコンセプトだったのか。物語形式の企画書は正直読みにくさはあるけど、イメージを固める、そして他者にそれ(理念、商品イメージ、戦略など)を分かりやすく伝えるという意味で良いアイデアだと思った。本書の良いところは失敗談を隠していないところ。売上が落ちた時の会議の混乱具合や、改革などの意向が現場に速やかに伝わらないところなどがリアル。でもそんな正直なところが著者の魅力なのかもと思った。2017/10/03
ろび
10
再読。やっぱり素敵。お気に入りの飲食チェーン、スープストック 。一人で入っても居心地が良く、体に良いものが食べたいなというときにピッタリなお店。本書は創業した遠山会長のお話し。難しい言葉が並ぶ事業開発の本が多い中、優しい文体で書いてあるのでとても読みやすい。それでいて、「なんでこうなっちゃうの?」という事業構想のきっかけや、理想像をしっかりと記載した事業企画書、「秋野つゆ」という仮想のお客様像(ペルソナ)を作り事業に取り組む様子、事業成長過程の試行錯誤など、新事業開発に大変参考になる内容が書いてある。2022/02/28
犬こ
7
商社で経験を積み、KFCへ出向、その後Soup Stock Tokyoを立ち上げた遠山さん。以前、イベントでお話を聞き、ユーモアあふれ魅力ある人だなと感じたのですが、本を読んでみたらやはりそのとおり慈悲あふれるその人柄上、会社を大きくしているのだと思いました。これ以外に事業を拡大しているので、まだまだ本を出版してもらいたいです。2014/06/02
nalo
5
ひどいなこれ。起業本なのに個人的な生活と趣味の自慢が多すぎ。青山育ちヒルサイドテラス住まいとか慶応とか妻がアーティストとか自分も個展をとかアート系の友人が多いとかそういう話じゃなくて、ついてきてくれた同僚や社員の話をしたら?窮地に陥る4章はやや読み応えがあったけど、全体的に「上澄みだけの本」という印象がぬぐえない。おしゃれなところでおしゃれに働きたかったんですね。2010/06/08