新潮oh!文庫
私たちはなぜ狂わずにいるのか

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  • サイズ 文庫判/ページ数 239p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784102901519
  • NDC分類 493.7
  • Cコード C0110

内容説明

精神科医である「私」とは一体何者なのか。患者の妄想には巻き込まれるのに、自ら狂気を選び取ることはできないのか。あらゆる狂気と向かい合ってきた著者が、そのメカニズムに迫る。

目次

1章 狂気という「物語」について―ミステリアスなベールの向う側にあるもの
2章 狂気を診る―精神科医は患者の内面を知り得るか
3章 狂気を治療する―そこで何が為されているのか
4章 精神科医とは何者か―救済者か、それとも狂気の博物学者か
5章 狂気を選び取ることは出来るのか―精神の可能性としての狂気を検証する
6章 だから私たちは狂わない

著者等紹介

春日武彦[カスガタケヒコ]
1951年京都生まれ。日本医科大学卒業。都立松沢病院に勤務する精神科医。ロックと小説を愛している
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

還暦院erk

9
図書館本。認知症と一般の精神病との違いが知りたくて読んだ。わかりやすい文体だけれど少し毒づいたりもしてる。そんなに簡単に人は狂わない、というのは目からうろこだったが、「なぜ」狂わずにいられるのか、は通読しただけでは理解出来なかった…。2016/03/02

うさうさ

2
いつも通りのシニカルで辛辣な物言いが炸裂。狂人とは何なのか、狂人はどのように作られるのか、精神科医とは何なのか、などなど、一見眉を顰めたくなる読者もいるであろうほどハッキリと述べている。この著者に医療小説を描いて欲しいと切に願う。2013/07/07

チェリ

2
とりあえず読んでみた。第5章あたりから疲れてきて斜め読み。どんな読者を設定して書かれたのだろうか?2013/04/16

emiko

2
狂気とは、その治療とは、精神科医とは何なのか、人為的に発狂することは可能なのか。分かりやすく書かれていて興味深い。まあ、本当のところ何が正しいのかはよく分からないが、著者のスタンスは好感がもてるし、ところどころクスッと笑わせるユーモアもあって楽しく読めた。(「読んでるだけで頭がちくちくしてくるね」とか「渋い演技をしてみせられると思う」とか…)2012/09/23

amanon

2
例によって(?)春日先生のシニカルかつユーモラスな筆致で語られる凶器に纏わる様々な症例、実体験、蘊蓄話の数々…以前にも述べたことがあるが、この人その豊富な読書体験と症例体験を元にして小説を書いたら、かなり良い線まで行けそうな気がするのだが。小説そのものが無理なら小説の原案とか、小説家のコラボとか…個人的に一番印象的だったエピソードは葦原将軍のそれ、江戸末期から昭和までという長寿を全うしながら、そのうち五十六年間を病院で過ごしたというその人生は一体何だったのか?と問わずにはいられない。2012/07/07

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