内容説明
映画撮影中の事故で失明したハリウッドの元音響技師ハーレック。彼の姪のジェイニイが、何者かに誘拐された。彼女はどこにいるのか?犯人からの電話の背後には、電車のブレーキ音や風鈴の音や音楽がかすかに聞こえる。犯人の居場所をたどる唯一の手がかりは、この背後の音のみ。鋭敏な聴覚だけを頼りに、ハーレックが誘拐犯に迫る。シカゴを舞台に展開する異色犯罪ミステリー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
bookkeeper
46
★★★★★ 再読。映画の音響技師ハーレックは、撮影中の事故で失明し引退した。姪が誘拐され、彼は脅迫電話の音声を分析して犯人に迫る…。 その道のプロが事故で障害を負いながらも、スキルを駆使して犯人と対決する。リンカーン・ライムシリーズよりも先行して出版されたサスペンスの傑作。被害者が血縁者で、犯人との交渉などに積極的に関与することが、ライムのシリーズとは異なる。美人の女性巡査、理解を示さない捜査責任者など、キャラもちゃんと揃ってます。身柄受け渡しのクライマックスはかなりの盛り上がり。面白いですよー!2021/08/26
jima
23
幼児が誘拐され、元音響技師で失明した主人公が活躍。誘拐犯からの電話の背景音を分析してはんにんに迫っていく。90年当時でもコンピューターはこんなにすごかったのか。なかなか面白い設定だったが、チョット長すぎる。2014/11/17
竜
3
主人公の設定は面白いけど(しかし態度でかくて感情移入できず)、主人公と応援する女性警官の恋愛ネタを絡ませてしまい、緊迫感が感じられなくなってる。姪が誘拐されてるのにイチャイチャしないでしょ普通。 ページを半分にして主人公と犯人の攻防を核にすれば面白くなったと思う。これでこのミスのベストテンに入ってたような。不思議。2013/03/20
tai65
2
星4・52021/10/23
ラス太
2
事故で視力を失った元映画音響技術者が誘拐された姪を救うべく誘拐犯との電話交渉を行い、背後に聞こえる音を分析し追い詰めるというお話。設定は面白いのだが主人公以外の警察や誘拐犯の動きが間抜けすぎなのと日本語訳も会話文が固く感じたのがもったいない。70点。2014/07/02