内容説明
クルスクをめぐる死闘のため、ソ連軍は3000輛以上のT‐34戦車を準備していた。その一台に搭乗するのが、老コサック人操縦手ディミトリイと息子で戦車長のワレンティーンだった。さらにディミトリイの娘も、女性だけで編成された夜間爆撃飛行隊“夜の魔女”の操縦士だった。そしていよいよ戦闘の火蓋は切られた。ドイツ兵80万人、迎え撃つソ連兵150万人が歴史と名誉をかけて衝突する。
著者等紹介
ロビンズ,デイヴィッド・L.[ロビンズ,デイヴィッドL.][Robbins,David L.]
事務弁護士の職を経てフリーランスのライターとなり1998年に、幽霊との三角関係を描いたラヴ・ファンタジー『Souls to Keep』で小説家としてデビュー。がらりと作風を変えて、第二次大戦中のスナイパー同士の対決を主軸とした第2作『鼠たちの戦争』(’99年)が高い評価を得て、翌年に『戦火の果て』を発表。現在はフルタイムの作家としてヴァージニア州リッチモンドに在住
村上和久[ムラカミカズヒサ]
1962年札幌市生れ。早稲田大学第一文学部卒業。英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Richard Thornburg
9
感想:★★★ 下巻に入って本格的に戦闘の火蓋が切られます。 ルイスも虎で参戦しますが、LSSAHで虎に乗って砲手の名がバルタザールとは…まんま戦車長は実在のあの方ではないか(笑) 上巻の細かい書き込みはどこへやら…下巻に入って描写は一転して粗くなり、緊張感が続かずに完全にダレてます。 WSS情報将校とパルチザンの話は宙に浮いた感じでまったく意味なしです。 虎と死闘を繰り広げたT-34のディミトリィの最期はわかりますが、ワレンティーンは? なんかすべてが中途半端で終わってしまった感じです。2014/09/27
コージ
5
広大な向日葵畑でのタイガーI型VST34の戦車戦は迫力満点だった。文章で描く戦闘シーンは陸、海、空では海の中の潜水艦の戦闘シーンが一番合っていると思っているが本作品の陸の戦車戦のシーンはなかなかヤルなぁーと思った。あとはスパイのSSの将校がもっと戦況に絡むもんだと思って読んでいたが、ほぼ関係なく終わってしまったのは残念だったかな。2020/11/06
どすきん
3
読メ登録が 2009 年。一部 2004 年に読んだ本も記録されているが、未登録の本多し。傷んでいたこの本は整理の為、廃棄。と共に既読登録とする-2.
Coders
1
「量、それ自体が質」。ソ連はまさにそれ。T-34から始め、AK-47までもその思想が完徹している。日独はデザイン・完成度に拘り時間の利益を失ってしまう。日本に至っては家電・半導体・ケータイと今も「量の国」に負けてしまう。 ドイツもタイガー、キングタイガー等、機動性を犠牲にした重戦車を開発せず、パンサー中戦車1本に絞ったらクルスクでもいい勝負だったのかも知れない。 個人的にはタイガーⅠ型より、3号突撃砲。T-34より、KV-1が好き。訳者のツィンメリットコーティングに関するマニアックな指摘も素晴らしい。2016/02/06
suzuki-takefumi
1
とにかくクライマックス部分、向日葵畑での戦車戦が熱い! 強大なティーガーに立ち向かう凄腕のT‐34。「ソ連軍にあんな技量を持つ男が二人もいるはずはない」とか、とにかく燃える。爆撃機とかいらなかったな。2009/08/08