内容説明
乱気流解読に必須の係数を導く数式を編み出した科学者ライマンは徹底的な平和主義者だった。軍への協力を拒否する彼に、英国気象庁の予報官メドウズは接近を命じられる。徐徐に親しくなってゆく彼らを、だが悲劇が襲う―。全欧州の命運を賭けた試みは成功するのか。デビュー作で英国の文学賞を総なめにした新鋭が、虚実ないまぜに第二次世界大戦最大の作戦の真実を描きだす大作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うたまる
1
「もう一度わたしのような馬鹿にちょっと説明してくれないかね、WANTACがそれほど特に重要な理由と、それがライマンとどう関連しているのかを?」……スタッグ同様、私も乱気流とライマン数について、何度読んでもさっぱり分からなかった。ここが理解できなければ、この小説の魅力なんて評価しようが無い。それとも若気の至りを連発する主人公ヘンリー・メドウズの栄光と挫折を描いた青春小説として楽しめば良かったのか?結局最も印象に残ったところは、ライマンとグラント牧師との「信仰」「戦争」についての対話だった。2012/07/25
ほしいもアボカド
0
~情報に対する一家言に共感。いつの時代も振り回されている。2016/12/04
tegi
0
最後に示される枠物語の構造が、それまでの物語のたどたどしさを正当化する――と言えはすれど、そこに喜びを感じさせるには、著者(あるいは訳者?)に魔術的な語りの技能が足りなかったと言わざるをえない。Dデイ直前の雰囲気は活写されており、情感たっぷりのクライマックスもなかなかいいだけに、残念。2012/04/29
onepei
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登場人物やストーリーが乱気流に巻き込まれて見えなくなりました。結局いまいち。2010/11/29
花川戸助六
0
物語の乱気流に呑まれて、いっきにラストまで流されちゃいます、流されてしまった私は,寝不足です。2010/11/16