新潮文庫<br> 暗殺者を愛した女

新潮文庫
暗殺者を愛した女

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  • サイズ 文庫判/ページ数 524p/高さ 15X11cm
  • 商品コード 9784102165171
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

KGBの辣腕の暗殺者コズロフが、在日アメリカ大使館勤務のCIA部員に亡命を求めてきた。それは、コズロフ自身はアメリカへ、その妻イレーナは英国へ、という奇妙な申し出だった。英国情報部に復帰はしたものの辛気くさいデスクワークにうんざりしていたチャーリーは、さっそく東京へ飛び、アメリカとの共同作戦を開始したが…。日本を舞台に展開する虚々実々の亡命作戦。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

absinthe

169
KGBの大物が亡命?ということでチャーリーマフィン登場。因縁のCIA、KGB、英国三つ巴の逃亡サスペンス。舞台は東京に香港。外人目線の東京の描写が興味深い。ターゲットは超大物、米英の奪い合いはヒートアップして落ち着く暇がない。でもこの亡命者、ちょっと胡散臭い。スパイというのは口を開けば嘘。噓嘘嘘。謀略ものらしく死者もわんさか。ソヴィエトからの逃避というと『消されかけた男』が思い出されるがabsintheはこちらの方が断然好き。敵には厳しいが友情には厚い。2021/05/18

Tetchy

69
チャーリー・マフィン、アジアへ!最初に訪れるのが何と日本!題名も“Charlie Muffin San”とフリーマントルらしく人を食ったタイトルだ。まず最初のシーンが鎌倉というのが渋い。しかしその後は銀座線に乗ったり、銀座でしゃぶしゃぶを食べたり、イレーナと落ちあうのにはとバスを思わせる観光バスに乗ったりと、恐らくは来日したフリーマントルが経験した日本訪問時の出来事をそのまま利用しているように感じ、なかなか面白い。しかしこのシリーズだけだ、フリーマントルの作品で悲劇を的な結末を恐れずに安心して読めるのは。2016/09/04

bapaksejahtera

12
チャーリーマフィンシリーズ第7作。自分は米国、妻は英国にとりあえず亡命するという策を企てたKGBの大物暗殺者。CIAはこれに抗して夫婦一括取込みを狙い、これを阻止すべく英国情報部長は主人公を舞台となる東京に送り込む。それ以前に主人公は米英の情報当局に大恥をかかせる事件があり、とばっちりでマフィンの愛妻が死んでいる。前の作品を読んでいないのでこうした背景から来る心理の所以を十分把握できなかったのは残念だが、とにかく本巻は主人公のいわば「褒賞篇」。若干の痛恨事はあるにせよファンの読者には心地よい作品であった。2021/05/12

tom

10
見事に復職したマフィンさん、事務職を強いられてうんざりしているところに、日本出張を命じられる。今度は、ソビエトの暗殺機関に属している男とその妻の亡命の手助け。というところから、怪しい動きを次々に読み解き、罠にかけて暴き出す。最後にはお仕事を達成、帰任するという話。情けない男と女の話など、スパイ小説とは思えない愁嘆場も。このシリーズもそろそろ中盤にさしかかったところ。マフィンのキャラが面白い。続巻に続く。2015/07/10

たぬきオヤジ

8
チャーリーマフィンシリーズ。大物が亡命する予定だが、どこかおかしい。その裏を探る話。舞台が東京やシンガポールというところが面白い。2021/06/17

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