内容説明
名物編集者・松田哲夫ができるまで。印刷物マニアで映画好きのオタク少年が、漫画雑誌「ガロ」を知り、編集という仕事に出会って筑摩書房に入社。気になる書き手と本作りを企画してヒット作を連発、雑誌を創刊して挫折するが、その失敗がまた新たな企画に…。好きなことを仕事にしてきた男の爽快な半生記。面白いことを伝えたい―そのヨロコビが編集を知らない人にも伝わってくる。
目次
第1章 ぼくは、小学校低学年の頃から二十代なかばまで、ひたすら集めることに熱中してきた。
第2章 一九六五年秋、ぼくは高校三年生だった。ある日の昼休み、階段教室で、捨てられていた一冊のマンガ雑誌にであった。
第3章 そこは留置場だった。目の前にボンヤリ鉄格子が見えた。昨日あったことが走馬燈のように、次々と浮かんでは消えていった。
第4章 一部ゲラ刷りを貰い、それを持って飲み屋にいった。色校をチラチラ眺めながらのむ酒は、格別においしかった。
第5章 この社の仕事をはじめて九年、倒産を機に、「筑摩の人間として生きよう」と密かに決意したのだった。
第6章 そうしたある日、啓示のようにひらめいた。「そうか、外骨さんになっちゃえばいいんだ」
第7章 「頓智」での布石とその後の時間にはじめたことが、ぼくの編集者人生を大きく展開させることになったのだ。
著者等紹介
松田哲夫[マツダテツオ]
1947(昭和22)年東京生れ。編集者。エッセイスト。コメンテーター。学生時代に「ガロ」編集部でマンガ編集を学び、嘱託として筑摩書房の『現代漫画』を手伝う。大学を中退し、’70年に筑摩書房入社。浅田彰『逃走論』、赤瀬川原平ほか編『路上観察学入門』、『ちくま文学の森』、赤瀬川原平『老人力』など数々のベストセラーを生み出し、「ちくま文庫」を創刊する。筑摩書房専務取締役、編集部長。パブリッシングリンク社長。路上観察学会事務局長
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