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新潮文庫
日本語は天才である

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  • サイズ 文庫判/ページ数 249p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784101480121
  • NDC分類 810.4
  • Cコード C0195

内容説明

縦書きも横書きもOK。漢字とかなとカナ、アルファベットまで組み込んで文章が綴れる。難しい言葉に振り仮名をつけられるし、様々な敬語表現や味わい深い方言もある。言葉遊びは自由自在―日本語には全てがある、何でもできる。翻訳不可能と言われた『フィネガンズ・ウェイク』を見事に日本語にした当代随一の翻訳家が縦横無尽に日本語を言祝ぐ、目からうろこの日本語談義。

目次

第1章 お月さんはなぜ怒ったのか?
第2章 天才と漢字の間柄
第3章 平和なことば・日本語
第4章 「お」の変幻自在
第5章 かん字のよこにはひらがなを!
第6章 あずましい根室の私
第7章 シチ派VSナナ派 真昼の決闘
第8章 四十八文字の奇跡

著者等紹介

柳瀬尚紀[ヤナセナオキ]
1943(昭和18)年、北海道根室市生れ。早稲田大学大学院博士課程修了。’91(平成3)年大学教師を辞職し、辞書を駆使して翻訳執筆活動に専念。翻訳不可能と言われたジョイスの『フィネガンズ・ウェイク』を’93年に完訳(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Major

40
堅い本を読んでいていて、思考がフリーズすると幾度となくつまみ読みしてきた本である。日本語は天才なのだろうが、日本語を将棋駒「龍と馬」をもって盤面81マスを余すことなく動き切らせるように、日本語を縦横無尽に使いこなす柳瀬尚紀氏ご本人が翻訳の天才なのである。掛け値なしに面白い著作である。特に僕は第一章の「お月さんはなぜ怒ったのか」と第三章「平和なことば・日本語」そして、これは個人的経験と思いが重なる第六章「あずましい根室の私」を気に入っている。2020/01/23

山田太郎

38
ジョイス訳すなら、これくらいぶっ飛んでないとだめなのかな?すごいこだわりっぷりというか。感心いたしました。2013/05/23

壱萬弐仟縁

28
2007年初出。日本語は不完全で、多くの日本人はよく間違える(25頁)。生きるの裏の意味は悪である(30頁)。日本語ほど表記が多彩な言語はない(148頁~)。英語との比較や、文学作品から独特な言い回しなどが引用されて、日本語の独自性を改めて知ることのできる1冊。2014/11/28

メタボン

27
☆☆☆★ 言葉を駆使して縦横無尽に遊び倒すことが出来る柳瀬尚紀はさすがだ。言葉遊びに満ちた本。さればかの満月。掛けことばによる意味の二重性は面白い、2018/04/27

田氏

21
ジョイス語に字酔いしながらもフィネガンズ・ウェイクの翻訳を成し遂げた、人類のひとつ上行く嫌ナ性向の翻扼家こと柳瀬氏は、翻訳の天才であるとのたまう。自身が、ではない。日本語が、である。そんな天才の仕事をほぐして言祝ぐエッセイ。それにしてもヤっぱりナにかこのセんせい、ぶっ飛んでるんやな性能が、頭の。早稲田の英文科に入ったのは、酒を飲みすぎて頭がぼやけたので東大数学科を諦めたからなんて言うし、解説の池内紀は、歩が三つと王だけの柳瀬尚紀と将棋を指して負けたそうな。そんな氏が天才と認める日本語、さぞ天才なのだろう。2021/03/06

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