内容説明
97歳の父親のオムツを替えながら私は思う―生涯現役で、ポックリ死にたい。誰もがそう願っているが、そううまくはいかないものだ。「自分だけはボケない」と頑張っても、ボケは自然にやってくる。「いかに親を介護するか」は、自らが「いかに老いるか」の裏返しである。ベストセラー小説『黄落』の著者が、老親の介護に悪戦苦闘しながら、自らの老いと死について考えるエッセイ集。
目次
1 老いの坂道(自然体の生き方;生者の意志 ほか)
2 先人に学ぶ(風狂人・一休の晩年;手まり上人・良寛の晩年)
3 『黄落』その後(ボケは死に時と知るべし;在宅看護の日々 ほか)
4 『黄落』補遺(読者からの手紙;対談・幸せな人生への深呼吸(城山三郎))