新潮文庫<br> 心療内科を訪ねて―心が痛み、心が治す

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新潮文庫
心療内科を訪ねて―心が痛み、心が治す

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  • サイズ 文庫判/ページ数 244p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784101443133
  • NDC分類 916
  • Cコード C0195

内容説明

ひどい腰痛に苦しんだ3年間の地獄体験が、著者を心療内科取材に駆り立てた。潰瘍性大腸炎、顎関節症、高血圧、拒食・過食症、脱毛…原因不明のすべての症状の裏には、心の痛みが隠れていた。心はあらゆる形をとって警告を出していたのだ。様々な症状に苦しむ人々の体験を語り、大反響のルポルタージュ。腰痛、肩こり、不眠、倦怠…の原因は、あなた自身かもしれません―。

目次

心身症との出会い
両親を苦しめたかった
上昇志向と職場の軋轢
より完全に、より美しく
高血圧なら、逃げられる
極限への綱渡り
とらわれの悪循環
髪の毛の悲鳴
エリートコースと各駅停車
All or None・完全主義の陥し穴
喘鳴が止まる時
症例の数だけ人生がある

著者等紹介

夏樹静子[ナツキシズコ]
東京生れ。慶應義塾大学英文科卒。在学中からNHKの推理番組の脚本を手掛ける。結婚で一時中断するが、1969(昭和44)年江戸川乱歩賞に『天使が消えていく』で応募、執筆を再開する。繊細な心理描写を用い、社会性に富む題材を扱う。’73年、『蒸発』で日本推理作家協会賞、’89(平成元)年に仏訳『第三の女』でロマン・アバンチュール大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

橘 由芽

19
潜在意識というのはまるで大海原のようなもので何が出てくるかわからない・・という。私の知らないとんでもない私が潜在意識という海に隠されているなんて。何だか空恐ろしい。物事への囚われが発症を誘い、症状へのこだわりが悪化へと向かわせる。心身症ってとてつもなく謎だ。人間の心と身体の不思議をしみじみ思う。人間てわからない事だらけだ。2016/12/25

ジョニジョニ

18
強気と弱気が同居する、小心で敏感な、完璧主義者。僕のことですか?とビックリするくらいに当てはまる、心気症になりやすいと言われる性向です。おなかを壊しやすいのは子供の頃からだったけど、それも心の為すわざだったのかな…。自分の性格をしっかり捉えたら腰痛が治ったのと同時期に、お腹の調子も非常によくなりました。「多くの先生方がストレスとか心因とかいうのは、病気の治し方がわからず、目に見えない原因に責任を転嫁する言訳のような気さえした」という著者の正直な言葉に同感します。まずは医療、ダメなら心療内科!(^^)2021/10/04

E

16
1年前の腰痛を思い出す。何をしても改善しない…。ストレスもその一因とは分かっていても、それを根本的になくすことが出来ない。自分を追い詰める潜在意識が何なのかが分からない。本当に闇(病み)の中だった。原因不明の痛みには心の問題が複雑に絡んでいるのだという。心当たりのある方にはおすすめの本。2019/03/21

カタコッタ

15
この本に登場する人たちはきっと運の良い方たちなのだろう。心療内科の幅の広さに驚いている。以前著者の書いた『椅子がこわい』を読んだとき、ウソ、まさかの連続で正直どんなミステリよりも面白いと思ったものです。長く病気で苦しんでいる人は心療内科で良くなる可能性はありそうです。2015/12/05

きなこ

12
心療内科っていう名称は、精神科のマイルドな言い方だと思っていた。心が原因で、著者の腰痛をはじめ、さまざまな身体症状がでるというのが心身症。心療内科は主に心身症を扱う科。10以上の事例が患者と医師のインタビューで描かれている。気づいてないことも含めて、こういうことはよくある気がする。2019/04/18

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