新潮文庫
まずいスープ

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  • サイズ 文庫判/ページ数 241p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101384818
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

冗談のようだが、冗談みたいだな人生は。表題作ほか、人間の可笑しさと哀しさが凝縮した2編を収録。演劇界の鬼才が描く人間讃歌。

父が消えた。アメ横で買った魚で作ったまずいスープを残し、サウナに行くと言ったきり忽然と。母は酒浸りになり、おれの日常もざわつき始め、なんとか保っていたが家族は崩壊寸前。悲劇のような状況はやがて喜劇のように展開し――(「まずいスープ」)。表題作ほか、人生の哀しさと愛おしさを、シュールな笑いとリアリズムで描いた2編を収録。演劇界の鬼才が贈る人間讃歌。

内容説明

父が消えた。アメ横で買った魚で作ったまずいスープを残し、サウナに行くと言ったきり忽然と。以来、母は酒浸りになり、おれの日常もざわつき始め、なんとか保っていた家族は崩壊寸前。悲劇のような状況は、やがて喜劇のように展開し―(「まずいスープ」)。表題作をはじめ、人生に潜む哀しさと愛おしさを、シュールな笑いとリアリズムで描いた三編を収録。気鋭が贈る人間讃歌。

著者等紹介

戌井昭人[イヌイアキト]
1971(昭和46)年、東京生れ。パフォーマンス集団「鉄割アルバトロスケット」の主宰。台本、諸々担当。2009(平成21)年に『まずいスープ』で小説家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

❁かな❁

122
プチオフ会でお気に入りさんに初めて戌井さん作品読むならどれがいいですかぁ?って質問してオススメしてもらって読んでみました!三つの短編集。初めて読むタイプのお話でした☆個性的な人が出てきたり、いろんな出来事があったりして面白いのに全体的に哀愁漂う感じ!パフォーマンス集団「鉄割アルバトロスケット」で大注目の鬼才が贈る愛すべき人間讃歌とのこと。戌井さん初の小説が今作だそうです。シュールで人間臭い感じで個性的だけど日常が淡々と綴られていて面白いです!私は表題作より『どんぶり』『鮒のためいき』の方がお気に入り♪2014/11/15

優希

49
面白かったです。日々の悲しみと愛おしさが笑いとリアルに満ちていつつ、シュールです。破茶滅茶で適当に見えてもいいのです。生きれば。2022/01/10

友和

38
とりとめのない日常に、ちょっと変わった非日常感がまったりとしていてよかった。2014/10/06

はま

37
昼と夜さんに借りた本。表題作『まずいスープ』を皮切りに『どんぶり』『鮒のためいき』の三編。どれもが「だからなんなんだ」話なんだけど、いやしかし面白い。特に『どんぶり』が好き。三編とも展開の読めなさがもの凄い。しかしなんと言えばいいんでしょコレ。訳がわからん(笑)解説の人が言う「どうでもいいことがうまい」まさにこれかなー。別の本も実に読みたい。2012/11/06

かみぶくろ

36
シュールなユーモアがあふれるオモシロ小説。好きな人は好きだろうし自分はけっこう好きサイドだ。クセのある人間の描き方やあまりにそのまま文字に起こした会話文に日常への愛を感じる。人間は笑えるほど不可解でこの世はなにかの冗談だ的な世界観が一つの見方として楽しい。ちらほら感じる闇っぽさもどうでもよい些末なこととして回収してくれるんでフィットすれば明日の過ごし方が変わるかも。2014/11/01

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