新潮文庫
インドの時代―豊かさと苦悩の幕開け

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  • サイズ 文庫判/ページ数 268p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784101365718
  • NDC分類 302.25
  • Cコード C0131

内容説明

経済的な躍進を続け、日本人の注目を集める、“21世紀の大国”インド。だが、その実情を知る者は少ない。消費文化の進展。健康ブーム。精神世界に癒しを求める都市生活者。そして、台頭するヒンドゥー・ナショナリズム。現地をフィールドとする研究者が、格差と分断の現代史をふり返りながら、知られざる国家の現状とその深奥に迫ってゆく。あなたのまだ見ぬインドが、ここにある。

目次

インド・ブームの先へ
第1章 アスファルトの上のインド(新しいインド;悩めるニュー・リッチ ほか)
第2章 ヒンドゥー教の現在―癒し・ニューエイジ・宗教ナショナリズム(食生活の変化と健康ブーム;癒しとニューエイジ ほか)
第3章 格差と分断の現代史(一九八〇年代;一九九〇年代 ほか)
第4章 多一論的共生社会へ(苦悩するインド社会;可能性としての現代インド)

著者等紹介

中島岳志[ナカジマタケシ]
1975(昭和50)年、大阪府生れ。大阪外国語大学でヒンディー語を専攻する。京都大学大学院博士課程修了。2005(平成17)年、『中村屋のボース インド独立運動と近代日本のアジア主義』で、大佛次郎論壇賞とアジア・太平洋賞大賞を受賞する。京都大学人文科学研究所研修員、ハーバード大学南アジア研究所客員研究員を経て、北海道大学公共政策大学院准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

たそがれ

4
インドの大都市が大衆消費社会の波に飲みこまれていく様が解りやすく記述されている。著者の中には社会を見るときも多一論的見方があるのだろうか。インド社会の記述を読むと、同様の過程を通過してきたであろう日本で起きたこと、現在起きていることが見えてくる。多一論的宗教復興は興味深いけれどこの著作の中では唐突に思えた。2015/06/21

すぎえ

3
経済的に高度成長を続けるインドの現在を経済的、社会的、宗教的、民族的に切り、激動の様子を日本や他の先進国が成長の過程と対比しながら紐解く良書。地域的・宗教的な繋がりの希薄化、物質が充実していく中で精神的満足感は充実していかないような点をヒンドゥー教等の宗教が政治的な利用を行っている点についての指摘は秀逸。日本における高度経済成長から現在に至る問題点を学ぶ点でも非常に参考になった。2009/05/20

bpm95

2
沢木さん、さようなら。2009/12/17

うりぼう

2
インドがだんだん近くなる。近くなるほど遠くなる。2009/02/03

くらぴい

1
インドも最近都市近郊のスマート化が進み、住民の高学歴化が進んでいます。

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