新潮文庫
緋色からくり―女錠前師謎とき帖〈1〉

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 317p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101364315
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

姉と慕ったお志麻が何者かに惨殺されてから四年。「どんな錠前も開ける」と評判高い美貌の天才錠前師・お緋名は、愛猫の大福と暮らしていた。「用心棒になりたい」とある日突然、榎康三郎という侍が現れる。その直後、緋名は賊に襲撃されるが、康三郎は取り逃してしまう。奴らが血眼で探すものは?康三郎は敵か味方か?そしてお志麻殺しの真相は―。謎とき帖シリーズ第一弾。

著者等紹介

田牧大和[タマキヤマト]
1966(昭和41)年、東京都生れ。2007(平成19)年『色には出でじ風に牽牛』(『花合せ』)で全選考委員からの絶賛を受け、第2回小説現代長編新人賞を受賞し、作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

財布にジャック

62
江戸物でミステリーという程の大げさなものではないにしても謎とき帖と銘打ってあったので、興味を持ちました。そして、表紙に猫がいる。猫好きなのでふらふらと魅かれて読み始めると、ちゃ~んとこの白にちょっと黒いぶちが入った猫が登場してました。その名も見たまんまのネーミングで「大福」ちゃん。内容も謎を追っていくので、ミステリー好きには大変読みやすく、キャラクターもたっていて予想以上に楽しめました。難を言えば錠前師の活躍がもっと見たかったかなぁ。2013/06/17

ぶんこ

50
女錠前師に髪結い、辰巳芸者に北町奉行所同心、目の前で母を殺された男児と、「大福」という名の猫。 設定が猫好きにはたまりません。 絡繰り錠前の場面では、まわらない頭を駆使して、どんな仕掛けだろうと想像たくましくなりました。 鍵がいらない仕掛けとは、憧れです。 仕掛けを外しているうちに、後ろから襲われそうだなとも想像しました。 こういった物語にありがちな敵陣に一人で乗りこむお緋名さんにはハラハラしました。 悪事を上手くやり過ごしたつもりでも、ちょっとした事から不安が再燃してドジをふむんですね。2015/06/24

ううち

34
女鍵師のお話。鍵師というとピッキングのイメージだったけど、カラクリ錠を開ける方のようです。 ずっと積読していたけどもっと早く読めばよかった。主人公の緋名がカッコいいし、榎さんもカッコいい。猫の大福はかわゆいし、いい仕事してる。続き追います。2017/10/25

カザリ

25
この作家さん、定期的に読みたくなるのですが、理由は長野まゆみ氏と同じです。20代は長野作品でしたが、ここ数年は田牧作品。この作者は物語というか描写フェチだと思います 誤解を承知で平たく言うと物語とかキャラクターではなくてシーン描写というか。綺麗なボキャブラリーでうっとりするので、それだけを味わいたくて舞い戻る。この作品に関しては宇江佐作品の髪結イサジシリーズを彷彿とさせる髪結や辰巳芸者も登場して、作者にとって秀作なのかなあという印象をうけますが、5回くらい好きでよんでます笑 2019/01/25

のほほん@灯れ松明の火

25
どんな錠前でも開けてしまう女錠前師という設定が面白そうで、読んでみました。事件にもっと錠前が絡んでいるのかと思ったのですが、そうでもなくて、猫の大福が早くから仇を教えてくれていたので、怪しそうに書かれているけれども康三郎さんのことは疑わずにすみました。さすが、大福が直ぐに懐いただけのことはあります。緋名、甚八、孝助、みごとに3人とも血は繋がっていないけれど、お互いを大事に思い合っていて、とても温かな関係でした。そこに大福がじゃれると微笑ましくて…。続編も読んでみたいと思います。2013/05/21

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/4237619
  • ご注意事項