出版社内容情報
アカネたち五人は、学生時代のバンド仲間。社会人になって解散した後は、それぞれ子育てや仕事、恋愛に奮闘をつづけ、気がつくと、もう四十六歳になった。音楽さえあればゴキゲンだった青春時代とは違う「人生の後半戦」に鬱々としていたある日、あのキヨシローが遠くへ旅立った。伝説の男の啓示に導かれ、五人は再会を果たすのだが――。「ベイビー、生きるんだ」。勇気わきあがる感動長編。
内容説明
アカネたち五人は、学生時代のバンド仲間。社会人になって解散した後は、それぞれ子育てや仕事、恋愛に奮闘をつづけ、気がつくと、もう四十六歳になった。音楽さえあればゴキゲンだった青春時代とは違う「人生の後半戦」に鬱々としていたある日、あのキヨシローが遠くへ旅立った。伝説の男の啓示に導かれ、五人は再会を果たすのだが―。「ベイビー、生きるんだ」。勇気わきあがる感動長編。
著者等紹介
重松清[シゲマツキヨシ]
1963(昭和38)年、岡山県生れ。出版社勤務を経て執筆活動に入る。’91(平成3)年『ビフォア・ラン』でデビュー。’99年『ナイフ』で坪田譲治文学賞、同年『エイジ』で山本周五郎賞を受賞。2001年『ビタミンF』で直木賞、’10年『十字架』で吉川英治文学賞、’14年『ゼツメツ少年』で毎日出版文化賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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starbro
288
重松 清は、永年に渡って新作をコンスタントに読んでいる作家です。最近立て続けに出版されている10年以上前に執筆されたシリーズ第四弾?、清志郎(本書ではキヨシロー表記ですが、個人的には漢字表記が好きです) 愛に溢れる一品ですが、お蔵入りされていただけあって、著者としてはイマイチの作品でした。 このレビューはRCをBGMに書いています♪ https://www.kiyoshiro.co.jp/2021/08/17
こーた
243
とにかく読んでいて恥ずかしくなる小説だった。大きな展開から細かな仕草、言動に至るまで、ありえないことだらけで、小説だからありえなくても全然かまわないのだけど、フィクションの世界の住人がフィクションを演じる違和感というか、居心地の悪さを常に意識させられる。もし書いたのが新人やキャリアの浅い作家だったら、こんな強引で都合のいい展開は許されただろうか。役者の演じるドラマや映画なら、少しはマシだったかもしれない。あるいは清志郎のことをよく知っていれば、もっと愉しく読めただろうか。清志郎の音楽を聴いてみたくなった。2021/09/22
yoshida
116
忌野清志郎の死を切っ掛けに、かつてのバンド仲間と再会することにしたアカネ。解散から月日は流れ皆んな46歳になっていた。人生の折り返し点。レコードで言えばB面。皆んな、それぞれの悩みを抱えていた。奇しくも私も今月46歳になった。B面に突入。振り返ると離婚したり順調な人生ではない。作中でレコードは後半ほど盛り上がるとある。結局は人生これから。自分次第で盛り上がるか決まるだろう。少し元気をもらえた。作品としては忌野清志郎について詳しくないので、読み解けない部分もあり。とは言え、絶妙なタイミングで読めて良かった。2021/12/18
サンダーバード@読メ野鳥の会・怪鳥
114
伝説のロッカーキヨシローの死をきっかけに学生時代のバンド仲間と再会しようとしたアカネ。社会人となって解散し、それぞれ全く違った人生を歩んできた仲間達。46歳、人生の後半戦。でも、映画にしても、小説にしても、後半戦の方が盛り上がるし面白いはずだ。「負けた」事は「終わった」事ではない。ブラスバンドで何故キヨシロー?って言うのと、想像していた内容とはちょいと違う感じだったけど、主人公らと同じく人生の後半戦に足を突っ込んでいる自分としても色々と思う事もありながら、読み終えた。★★★2021/09/04
もぐたん
111
音楽を通した連帯感、ステージでの緊張と高揚を懐かしく思い出す。46歳となったバンドメンバーの男女が、悩みながら、迷いながら、明日の幸せを諦めない姿に、いつか叶えたいことを少しずつ手繰り寄せる勇気をもらえた。いつでも、何度でも、夢をみたっていい。自分にとって人生の後半戦がいつからかなんて、誰にもわからないから。★★★☆☆2021/12/21