内容説明
たしかに以前読んだことがある。でも覚えているのはタイトルと著者の名前だけ。ストーリーは…、ああ、どうしても思い出せない。そんなときにも役立つ、愛すべき名作コレクション。一作15分でサクッと読める。かといってあらすじ本でも文学ガイドブックでもない。原作の持ち味そのままに、いいとこどりをした「要約文学」の偉業。原作を読まなくても「読んだつもり」になれます。
目次
ドストエフスキー『悪霊』(一八七二)
トルストイ『戦争と平和』(一八六九)
ツルゲーネフ『父と子』(一八六二)
ドストエフスキー『死の家の記録』(一八六二)
フローベール『ボヴァリー夫人』(一八五六)
ソロー『森の生活』(一八五四)
シュティフター『水晶』(一八五三)
ホーソーン『緋文字』(一八五〇)
ブロンテ『嵐が丘』(一八四七)
メリメ『カルメン』(一八四五)〔ほか〕
著者等紹介
木原武一[キハラブイチ]
文筆家。1941(昭和16)年、東京生れ。東京大学文学部ドイツ文学科卒業
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感想・レビュー
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skyfield
2
購入経緯・感想については1巻と同じだが、この2巻のあとがきで、作者(あらすじをまとめた人)の奥さんがこの作品の制作中に病気で亡くなったことを知り、ショックを受けたことを記憶している。要約という作業はこの作者でなければできないというものではないので誰かに代わってもらうこともできただろうし、落ち着くまで締め切りを延ばしてもらうこともできたと思うのだが、その選択肢を取らず、要約作業を続け、妻を見舞い、子供の面倒をみるという道を選んだというところが、作者の律義な性格を窺わせる。
山一工房
1
映画でいえば予告篇のようなもの。そのようなガイドとしてとても良い。2015/08/30
hutaketa
1
無難と言うか大文字の「世界文学」って印象。教科書的。「エセー」とか入ってるし。作品の批評や解説、読解ではなく「引用」のためラインナップの本を読んだことがない人向け。要約なら要約で140文字以内とかそういう縛りがあればそれはそれで面白かったかも。とはいえ知らない作品はやはり多いのでつまみ食いしたい人、横着な人は是非という感じ。2010/08/24
Cecilia
1
世界文学に足を踏み入れる際に、自分にとって最良の入り口を見つけられる本その2。2010/04/03