内容説明
愛―、それは気高く美しきもの。そして、この世で最も恐ろしいもの。毒島半蔵の歪んだ妄想が、この世を地獄へと塗り替える。虚ろな心を抱える吉美が、浮気を続ける亭主に狂気をぶつける。傷を負い言葉を失った、薄幸の美少女・まゆか。実の娘に虐待され続けている、寝たきり老人・英吉。暴風のような愛情が、人びとを壊してゆく!新堂冬樹にしか描けなかった、暗黒純愛小説集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あも
114
半蔵の黒子/お鈴が来る/まゆかの恋慕/英吉の部屋。NOTタイトルBUT吐かざるを得ないほど気持ち悪ぅい!こんな本が好きだなんて言ったら人間性疑われること間違いなし!Gの頭を囓って白くてトロリとした中身をチューチュー啜るシーンは必読。妄執と狂気に彩られたキチガイサイコパス達の送る愛の物語に横隔膜痙攣待ったなし!湊さん読んだ程度でイヤミス好きなの…♡とか言ってる女性の鼻先に突きつけて朗読してやりたい。本能が生理的嫌悪感をかき立て、胸糞悪さに憤慨し、虫酸が走って反吐が出る。紛れもない傑作。勇気のある人はどうぞ!2017/09/06
ミッフー
105
時として無償にグロい本を読みたくなる僕😅期待を裏切らない一冊でした✌️映画化なんて絶対無理❗️倫理規程軽く超越❗️R18は間違いないでしょう🤔4つの短編で構成されており一番のグロは「半蔵の黒子」🤮呆れるくらい自惚れが強く物事を都合良くしか考えられない半蔵くん💦でもここまでではなくとも、何となく僕を含め皆の深層心理にも半蔵は存在してるのでは❓麻美を殺めるシーン、ダッチワイフと化した美華の屍と姦るシーン、グロさに引くことなくエロ覚えたのは僕だけ⁉️ただ肉ウジチャーハンだけは食いたくありませんでした🤮2019/11/24
モルク
92
狂気さえ感じる、これが愛と言えるのか。エゴが蔓延支配する4話の短編集。「半蔵の黒子」独りよがりの醜悪な男、何を言っても彼の世界は無変化。そのグロさ不快さは最高潮。「英吉の部屋」年老いて娘の世話になっている英吉。過去に家族に対し犯したことを反省するどころか愛情だと思っている。復讐の念を持ち介護する娘に彼はまたも愛の鞭を振る。不快感満載の作品集であるが、けっこうこのてのものは好きである。新堂さん初読みだと思うが、他の作品も読んでみたいと思った。2018/01/09
ちーたん
84
★★★★☆読友さんオススメの黒新堂!暗黒恋愛小説という4話の短編集。万人受けはしないと思うけど狂気、狂気の異常さが凄まじく時にこんな顔( ・᷄ὢ・᷅ )しながらも一気読み!1話目『半蔵の黒子』黒子と名前以外は完璧な男。そう、14の僅かな欠点しかないもんね!そんな半蔵が中学の同級生に会って…。2話目『お鈴が来る』一度の浮気が夫婦の人生を狂わす…。3話目『まゆかの恋慕』怪我をした女性を助けたら…。4話目『英吉の部屋』英吉83歳。実の娘に虐待される由縁はないんだが…。の壮絶4話!食後読んじゃダメなグロな1冊🐛2020/01/12
YM
84
読友さんにおススメいただきました。「まゆかの恋慕」がすごく良かった。深夜、アパートに帰ると、ドアの前で顔を埋めて座り込む女性がいる。しかもめちゃかわいい。でもよく見ると足に深い傷があり、血が溢れでてる。とりあえず傷の手当で家に入れるんだけど、服はボロボロで明らかに訳あり。ショックからか声も出ない…。僕が物語に引き込まれるには十分だった。ここから2人の心の通わせ方、伏線の回収の仕方、壮絶なラストまで素晴らしかった。僕は主人公の行動が理解できる。これぞフィクションのなせる技か。2015/01/10