新潮文庫<br> わが祖国―禹博士の運命の種

新潮文庫
わが祖国―禹博士の運命の種

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  • サイズ 文庫判/ページ数 392p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101308050
  • NDC分類 289
  • Cコード C0193

内容説明

“閔妃暗殺事件”に関わって日本に亡命した朝鮮の軍人と日本人女性との間に生まれた禹長春博士。農学者としての恵まれた境遇を捨て、52歳で突如、永住の決意をもって言葉もわからない父の国、韓国へ渡る。なぜ、博士は妻と6人の子を残し、母の国、日本を去って行ったのか―。“韓国近代農業の父”と呼ばれる禹長春博士の知られざる生涯を掘り起こして日韓関係の真実に鋭く迫る。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

jamko

15
『閔妃暗殺』に続いて本書を。素晴らしい読み応えの評伝。“韓国近代農業の父”と呼ばれ韓国では有名な禹長春。閔妃暗殺と関わった朝鮮人の父親と日本人の母親の間に生まれ日本で育ち、農学者として成功するも突如52歳で妻子を残し韓国に渡った謎に迫る。この時代において朝鮮と日本の両方にルーツを持ち、ましてや父親は本国では大逆人。禹博士自身の手記や手紙はほぼ残っておらず、その真意を知ることは難しい。だけど著者の家族や知人への膨大かつ丹念な取材が徐々に、ときに思いがけなくイメージを覆し、その真意に迫る過程がスリリング。2019/07/03

もえたく

1
読み応えがある評伝です。韓国近代農業の父と呼ばれる禹長春博士。朝鮮王妃閔妃の暗殺に加担し日本に亡命した父と日本女性を母に持つ禹博士は、何故、50代になって突然、言葉もわからない韓国に妻と子を日本に残して渡ったのか?在日韓国人問題を背景に日韓関係の難しさが語られる。この本は「本はこれから」で最相葉月さんが紹介してみえました。ちなみに、禹博士の娘婿は稲盛和夫さんだそうです。2013/04/04

KLee

0
夢見がちな角田さんが禹さんの弟に肩透かしを受けたところがちょっと面白い。でもそれは、現実に夢がないことではなく、そこにロマンを越えた物語があることを示しているのだと思う。(ちなみに、禹さんの母校は現在の東京農工大学)2015/01/17

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