新潮文庫
普通の家族がいちばん怖い―崩壊するお正月、暴走するクリスマス

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  • サイズ 文庫判/ページ数 284p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784101305615
  • NDC分類 498.5
  • Cコード C0195

内容説明

いま、日本の食卓が激変している。223世帯を対象に実施された「フツウの家族の実態調査」が顕かにしたのは、破滅する食習慣と歪な親子関係だった。元日の朝ひとり菓子パンを食べる子供、大学受験生の息子にサンタクロースを信じさせる親。バラバラの「恣意」をリベラルな「自由」と錯覚する、ノリ重視の家族の実態とは―これまで誰も言及しなかった、まったく新しい現代家族論。

目次

プロローグ 普通の家族を知りたい
第1章 してもらえる「お客様」でいたい
第2章 好き嫌いで変える
第3章 子供中心、私中心
第4章 うるさい親にはなりたくない
第5章 一緒にいられない家族たち
第6章 ノリで繋がる家族
第7章 普通の家族がいちばん怖い
エピローグ 現実を見ない親たち

著者等紹介

岩村暢子[イワムラノブコ]
1953(昭和28)年、北海道生れ。法政大学卒業。広告会社アサツーディ・ケイ200Xファミリーデザイン室長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

414
この家ではクリスマスが近づくと、ツリーやサンタ人形を飾り、そのサンタの背負う袋の中には、子どもたちがサンタさんにあてて書いた手紙が入っている。子どもたちはさぞや一所懸命に書いたのだろうな、とふと微笑ましくなりそうだが…。その子どもたちというのが18歳と14歳の男の子と聞けば…。本書は、いささかデータが古いのが残念だが、第1次(2000年)、第2次(2005年)の調査による日本の「普通の家族」の姿を報告する。驚きもし、あきれもする。また、自分が意外にも保守的な生活習慣を持っていたことに気づくのである。 2021/07/07

Willie the Wildcat

61
正月などの行事を通した現代家族の”一端”。家族の距離感と他者の視線。前者が家、後者は社会の在り方の変化が主要因かな。自由vs.責任、権利vs.義務という単純構図ではなく、許される環境から振り返る環境にどのように感じるか。”怖い”とか”普通”かどうかはピンとこないが、社会・地域・家・個々人の心の在り方かもしれない。問題の是非ではなく、意味と意義。但し、手段は必ずしも「正月」である必要は無い。私の場合、海外での生活が問答無用に日本を振り返らせた。それにしても、”普通”ってどうにも違和感のある単語だなぁ。2016/06/02

Takeshi Kambara

41
アンケート結果を元に現代の日本の文化、とりわけ食卓のあり方に警鐘を鳴らしている本。分かりやすくするために国民の二大イベントである正月とクリスマスに的を絞り、御節を作らない家庭がこんなに多い、お年玉を大人になってももらう親がいる、鏡餅の置き方もしらない、クリスマス飾りに力入れすぎ、等々沢山の事がアンケートにより証明されました。と言いたいらしいが結局何を言いたいのか良く分からなかった。著者は『そんな現代人に文句を言いたい!…訳ではない』と言っているが、本書のタイトルを見る限りそれが本心だとは思えない(笑)2016/06/25

スノーマン

32
ま、ほとんどがその通りなんだろなと納得する内容。私だってこの歳になっても、何かお正月の真似事をしてる気分だし、子供達に正しいお正月の姿を伝えられてるとはとても思えない。しかし冒頭のサンタさんのプレゼントが一番衝撃?我が家だって長男は来年には小6やけど、そんな疑ってる様子なく、むしろ下の妹のほうが存在を怪しんでる感じやし、うわ怖〜って思った(笑)2017/10/05

雨巫女。@新潮部

18
やはり変わりつつあるという事は真実である。お節や雑煮は、苦手だったこともあり、手抜きでした。夫もそう。耳が痛いはなしですが。大事なことですね。2010/11/14

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