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新潮文庫
不撓不屈〈下〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 316p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101303239
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

闘いつづける者は、孤立するだけなのか―。あらゆる圧力を受け、心身ともに疲れてゆく飯塚だが、彼には彼を信じる家族、師、多くの理解者がいた。静かに広がる支援の輪。事件はついに国会での論戦に持ち込まれ、国税当局を次第に追い詰めてゆく。そして、最後に勝利したのは権力に屈しない男だった。税理士・公認会計士界の第一人者となった人物のその熱き生涯を描いた傑作長編。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まつうら

49
(上巻の続き)飯塚事件が国会で取り上げられると、与野党の議員に問責された木村長官は依願退職に追い込まれる。しかし、安田・金子の両名には何の処分も下されていない。それどころか、安田が官僚として真っ当に出世していることに、またまた愕然とさせられる。いったいどういうこと? こんな恥知らずな人事でいいんですか、国税庁さん!? この事件で飯塚と事務所が被った損害は甚大だが、飯塚は国家賠償を求めずに事件を終結させている。でもここは提訴に踏み切って、半沢直樹風の10倍返しを見せて欲しいと思ったのは、自分だけだろうか?2022/12/18

B-Beat

22
*国税・検察という権力中枢と真向勝負したこの本の主人公。サポートした家族、部下、友人、恩師そして政治家。国会議員の第一の仕事が法律を作ることなのにそれを官僚に任せていることに対する危機感。官僚に依存すれば栄達と保身が先行し先見的自発性と積極性に欠け、この国は決して一流の国家にはなれない、危機に際して右往左往する国になると今から40年近く前から危惧していたということ。このような方が実在していたことを知っただけでもこの本を読んだ価値はあったとしみじみ。それと映画も是非見てみたい 。2012/03/28

Yスキー

9
立派な最後でした。今は息子さんが会長やってるみたいだけど、これまた立派な人物みたいですね。合掌。2010/04/14

ハイク

7
不撓不屈を上下巻読み終わりました。「飯塚事件」と呼ばれる国税庁関連の国家権力との戦い、今は亡き渡辺美智雄や国会議員と国税局との税務の激しい議論の応酬は、迫力があり興味深く読みました。それにしても主人公飯塚毅の強烈な個性は魅力的でした。2011/08/08

だまし売りNo

6
本書は昭和の東京オリンピックの時代である。戦後昭和の官僚主導経済を成功モデルのように見る向きもいるが、官僚に潰された人々もいただろう。その意味で昭和は良かったとはとても言えない。むしろ官僚主導経済を批判する新自由主義に個人の解放につながる要素がある。飯塚も外資をクライアントとしていた。コンピュータ化を進める点で先進的であった。 2018/08/19

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