新潮文庫
チェーホフを楽しむために

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 379p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784101255323
  • NDC分類 980.28
  • Cコード C0195

内容説明

『かわいい女』『桜の園』『三人姉妹』などの作品で日本人に馴染みの深いチェーホフは、著名な劇作家で医者、端正な外見のプレイボーイだった。小遣い稼ぎのために書いた500以上の短編は、男女の様々な人生をペーソス溢れるユーモアでくるみ、読者をひきつける。それまでの文学とは異なる手法を追求した文豪の魅力的な世界を、同じく短編の名手阿刀田高が読み解く。アトーダ式チェーホフ入門書。

目次

第1話 小遣い稼ぎから
第2話 工房の秘密を捜して
第3話 恋と時間のたわむれ
第4話 長編への迷い道
第5話 短編小説の名品たち
第6話 おしゃべりな助走
第7話 『かもめ』は演劇『ワーニャ』は人生
第8話 『三人姉妹』『桜の園』の兄と弟
第9話 チェーホフの周辺飛行

著者等紹介

阿刀田高[アトウダタカシ]
1935(昭和10)年、東京生れ。早稲田大学文学部卒。国立国会図書館に勤務しながら執筆活動を続け、’78年『冷蔵庫より愛をこめて』でデビュー。’79年「来訪者」で日本推理作家協会賞、短編集『ナポレオン狂』で直木賞、’95(平成7)年『新トロイア物語』で吉川英治文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

73
阿刀田さんの古典を繙くシリーズです。いくつか読みましたが、チェーホフという人物を理解していないとあまり興味を持って読むことができないかもしれません。わたしもあまりチェーホフの作品を読んではいないのですが、入門書としてはいいのではないかと思われます。忘れてしまいましたが五木寛之さんにもチェーホフのことを書いたものがあったのでは?2015/06/18

takaC

70
チェーホフ入門したいと思ったわけではなく、未読のアトーダ本だったからという不純な動機で読んだのだけど、読み終わる頃にはそのうちいつかチェーホフ入門してもいいかなという気持ちになった。2016/04/30

gonta19

35
2008/12/25 セブン&yに注文 2008/12/27 届く。 2013/3/12~3/14 阿刀田さんの、「楽しむために」シリーズ。今回は、ロシアの文豪チェーホフ。「櫻の園」の作者であることは知っているが、作品は読んだことがない。故に、この本も全く楽しむことが出来なかった。生涯二冊目の途中敗退本になってしまった。と言っても、阿刀田さんが悪いのではない。私とチェーホフの相性が悪いのだろう。2013/03/14

molysk

26
短編小説の名手阿刀田高が、チェーホフを読み解く。興味深いのは、演劇と小説の違いを解釈するくだり。小説は、それぞれのページでの会話や情景、心理分析も大切だが、全編を読み終えての感動が命綱だ。これに対して演劇は、全体的な感動も重視されるが、個々の演技や台詞、踊りや歌の総和が全体の味わいとなる。チェーホフにとっての文学とは、こう生きるべきといった解決の提示ではなく、ありのままの人間の姿を的確に伝えることであった。この考え方が、チェーホフの劇作家としての名声を、小説家のそれよりも高からしめた理由の一つではないか。2019/11/04

まあちゃん

20
阿刀田高の小説は読んだことがない。しかしこの類の紹介本は何冊か読んだ。読みやすくてわかりやすくて、面白いのだ。ちなみにチェーホフも全然読んだことがない(笑)でも、大分読んだ気になりましたよ。2016/09/02

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/516861
  • ご注意事項