新潮文庫
日本の霊性―越後・佐渡を歩く

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  • サイズ 文庫判/ページ数 298p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784101244129
  • NDC分類 291.41
  • Cコード C0195

内容説明

日本の霊性とは何か―。梅原猛は、日本人の心の基層にある深い宗教性を探るため、越後・佐渡の旅に出た。縄文文化の名残を強くとどめる糸魚川のヒスイ文化、笹山遺跡の火焔土器。宗教弾圧のため流罪となり、この地で思想を開花した親鸞と日蓮。さらに良寛、白隠など優れた宗教家たちを輩出したのはなぜか。越後・佐渡の隠された霊性を解き明かし検証する、「梅原日本学」の最新成果。

目次

霊性の国―越後・佐渡へ
奴奈川姫とヒスイ文化
縄文人が残した寺地遺跡
戦国武将・謙信の霊性
独自の教説を創出した親鸞
悲劇的な安寿・厨子王伝説
近代日本画家を代表する小林古径
独特の文化を形成した佐渡
日蓮思想を完成させた二書
孤絶を貫く良寛の生涯
白隠は臨済禅の革命者
近現代のすぐれた宗教家たち
すぐれた文学者を輩出
悲劇的な政治家と軍人
爆発する火焔土器
私と川端康成

著者等紹介

梅原猛[ウメハラタケシ]
1925(大正14)年、宮城県生れ。京大哲学科卒。立命館大学教授、京都市立芸術大学学長、国際日本文化研究センター所長等を歴任。’92(平成4)年、文化功労者。’99年、文化勲章受章。主著に『隠された十字架』(毎日出版文化賞)、『水底の歌』(大佛次郎賞)等。縄文時代から近代までを視野におさめ、文学・歴史・宗教等を包括して日本文化の深層を解明する幾多の論考は“梅原日本学”と呼ばれる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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嫁宮 悠

2
あくまで紀行文らしいので、学術的な内容が薄味になるのは仕方がないか。前半の越後に見る縄文文化、日本神話、ヒスイの話は興味深かったが、後半はご当地偉人伝の感があり、求めていた内容とは違っていた。表題に掲げている「霊性」と越後・佐渡との関わりについて、もっと取り上げてほしかった。2018/05/21

小倉あずき

1
梅原猛追悼本。 東北は思想者を数多く輩出していて、こと法華経とは相性が善いみたい。ちょっと無理矢理な結びつけ方とかも散見されたが、梅原本の醍醐味ということで(笑)ご冥福をお祈りします。 題名は鈴木大拙の『日本的霊性』から取ったのかな2019/03/03

Rottoo1236

1
ひとつの本を書くのに、書いたことがその書物の主題に沿っているのか常に確かめながら書くべきであり、書いたことがこれまで自分が書いたことではないか重複を調べ、そしてできるかぎり無駄口を叩かないのが重要であることを肝に銘じたい。2014/05/25

ふら〜

0
作者の研究領域から仏教に関するトピックが多めだが、それにつけても新潟は日本を代表する宗教家との関わりが多いんだなと認識。カラー写真も豊富で自分が実際に周遊している感じになれるのもおすすめ。2021/07/30

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