新潮文庫<br> 美しき日本の面影

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新潮文庫
美しき日本の面影

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  • サイズ 文庫判/ページ数 357p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784101229058
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

内容説明

この国には妖精が棲んでいる―。日本中をピンクに染める桜前線、久米島の水辺で瞬く蛍、寝台特急「さくら」号、そして故郷長崎の平和の祈り。自然と共存する人々の心根の優しさに目を見張り、鮮やかな季節の移り変わりに息を呑む。デビュー以来、三十余年にわたり旅を続けてきた著者が、数々の出会いと別れ、少年時代の思い出を慈しみながら綴る、大人のための旅のエッセイ集。

目次

妖精の樹の下で
百花繚乱の琉球
十津川、秘密の滝
“一日三食朝食”主義のある作詞・作曲・偏食家について
神の恵みと戦った、長崎の少年
夏・長崎から
昨日・京・奈良、飛鳥・明後日。
月の国の物語
酒はしづかに飲むべかりけり
帰郷
“さくら”散る
「先生」の旅立ち
青衣の女人
卒業
大神島の「約束」
妖精の国

著者等紹介

さだまさし[サダマサシ]
1952(昭和27)年、長崎市生れ。歌手。3歳より学び始めたヴァイオリン修業のため、小学校卒業と同時に単身上京。’73年、フォークデュオ「グレープ」としてデビュー。’76年にソロとなり、「関白宣言」「親父の一番長い日」など、数々の大ヒット曲を生み出す。2001(平成13)年に小説『精霊流し』を発表して以来、作家としても精力的に活動している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

katsubek

20
エッセイ集。一応再読。8年前、仕事の必要からとばしとばしで読んだ。著者は生来のストーリーテラー。つくづく、そう感じる。豊富な実体験を興味深く読ませる。一度だけコンサートを聴いたが、やはり、話が素敵であったという印象である。さあ、内容である。右とか左とかいうことには関わりなく、「さて、私たちのこの国はどんな国で、どこへ向かうのか」と、改めて考える。文庫版のあとがきに引用されていた、小泉八雲の言葉に、う~んとうなる。著者のいうように、この国は妖精の国であったのかも知れない。私たちはその妖精を失ってはいないか。2017/09/26

ミナコ@灯れ松明の火

15
有名でもなんでもない一本の桜、旅先の風景。そんなふとした美しいものに妖精の姿を重ねて見るという感性。妖精がいるとかいないとか、そんなことはどうでもよく、その感性をすごく美しいものだと思う。さだまっさんって本当は妖精なんじゃないのかしら?2011/05/26

たみき

6
嫌いじゃない。地図にない街や妖精、わくわくする。さださんはたくさんの魅力的な人に出会ってますね。2011/12/19

piro

4
再読。さだまさしさんの故郷長崎、そして日本への愛情溢れるエッセイ集。日本の美しさは妖精に護られているという感覚はとても共感できました。『「文化」とは「文明」の絞り滓。言ってしまえば無駄なものの代表なのである。ただし心の豊かさにとっては最も大切な栄養ではないか。』と言う一節、流石はアーティストだなぁと感じます。そしてさださんのMCの様な、軽妙な書き口には思わず微笑。本当に才能豊かで愉快な方なのですね。中学校の修学旅行の話はおバカなコメディドラマを見る様な楽しさ。イタズラにも才能を感じます。2017/07/29

Mayu

4
さらさらっと読んだ。様々な土地を旅した著者の紀行文ともいえる一冊。旅に出たくさせる魔法があるのかも。日本に残る魅力的な風景や自然、生物を妖精と言い換えるさださん。感受性豊かというか、そんなふうな風景に触れる時間必要だなあと思った。「人は自分という名のささやかな文化を充実させ、豊かにするために好奇心という供を連れて旅をするのに違いないのだ。」2016/02/20

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