内容説明
歯が痛い。腰も痛い。年をとるのがこんなにつらいとは思いもしなかった。親しい人も亡くなって、残されたたった一つの望みは、安楽に、早く死ぬことだ―。ハチャメチャ大王・マンボウ氏もいよいよ気弱な年頃に…なるわけがありません!たとえ老体となっても、心は少年。常識にとらわれぬぶん、年甲斐もないマンボウ流の雄叫びは、老いてますます絶好調。抱腹絶倒エッセイ。
目次
序・はじめの挨拶なぞいらぬ
二十一世紀は見たくなかった
これが最後の「狐狸庵VSマンボウ」
通夜、葬式、偲ぶ会はやらず
我が人生の絶頂期
マンボウ・マブゼ共和国の終焉
旅は道連れ、好奇心連れ
精神科医修行時代
ストレスを喜びたまえ
みんな誰もが知りたい話
斎藤家の謎
孫ニモ負ケテ
夢の安楽死病院
著者等紹介
北杜夫[キタモリオ]
1927(昭和2)年、東京青山生れ。旧制松本高校を経て、東北大学医学部を卒業。’60年、半年間の船医としての体験をもとに『どくとるマンボウ航海記』を刊行。同年、『夜と霧の隅で』で芥川賞を受賞。その後、『楡家の人びと』(毎日出版文化賞)、『輝ける碧き空の下で』(日本文学大賞)等の小説を発表する一方、ユーモアあふれるエッセイの執筆も多い
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