新潮文庫<br> 第四間氷期 (改版)

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新潮文庫
第四間氷期 (改版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 352p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784101121055
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

現在にとって未来とは何か?文明の行きつく先にあらわれる未来は天国か地獄か?万能の電子頭脳に平凡な中年男の未来を予言させようとしたことに端を発して事態は急転直下、つぎつぎと意外な方向へ展開してゆき、やがて機械は人類の苛酷な未来を語りだすのであった…。薔薇色の未来を盲信して現在に安住しているものを痛烈に告発し、衝撃へと投げやる異色のSF長編。

著者等紹介

安部公房[アベコウボウ]
1924‐1993。東京生れ。東大医学部卒。1951(昭和26)年、「壁」で芥川賞受賞。’62年発表の『砂の女』が読売文学賞、フランスの最優秀外国文学賞を受けた他、戯曲「友達」の谷崎潤一郎賞、『緑色のストッキング』の読売文学賞等、受賞多数。’73年より演劇集団「安部公房スタジオ」結成、独自の演劇活動を展開。’77年には米国芸術科学アカデミー名誉会員に推され、海外での評価も極めて高く、急逝が惜しまれる
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

445
この小説が書かれたのは1958年~59年。手法はミステリー風でもあり、また未来を予見するという意味では近未来SF風でもある。安部公房はダテに医学部を卒業したのではないということ。当時の科学水準では知られていなかったが、語られていることは遺伝子操作そのものである。そして、本作は同時にAIの将来像(それはまさに現在の姿に他ならないのだが)をも見通している。その結果は、なんともおぞましくグロテスクである。海底火山の噴火による潮位の上昇といった仮構は、あくまでもメタファーであり、ここに現出するのは案外にも⇒2023/05/02

優希

113
あまりに恐ろしくて戦慄が走りました。未来を予言する機会が見た人類の行く末は、社会への警鐘そのものです。現在における未来とは、文明の行き着く先は天国か地獄か。機会が語る未来は激変したものでしたが、それを全て鵜呑みにするのはやはり難しいものがあります。別の未来があることも可能性として見なければ、豊かなものへと発展していくのを握りつぶすことになりかねないでしょう。ただ、現在に安住し、輝く未来を盲信することへの痛烈な告発は衝撃に陥ることは間違いありません。恐怖と異色に彩られたSFだと思います。2016/09/12

のっち♬

101
「本当に自分の未来を知ってしまってからでも、やはり生きたいと思えるかしら」コンピュータ、水棲生物、地球水没と、執筆時期からしても著者の発想力の豊かさを物語っている。偶発的なものから意識的なものへ、連鎖反応が結びつき、一本の鎖になって首にまきついてくる著者の未来は凶暴な生き物のようで薄気味悪い。「真の未来は、おそらく、その価値判断をこえた断絶の向こうに「もの」のように現れるのだと思う」著者は日常的連続感を糾弾し、未来の残酷さとの対決をせまる。保留静観してないで、量的現実をもう一度質的現実に綜合してみようか。2019/05/02

藤月はな(灯れ松明の火)

91
政府(及び関係諸国との関係)の都合上、政治的意向で予言機を使う事が禁じられた。予言機の発明者は助手の提案から予言機を個人予想に使用しようと目論むが・・・。ミステリー、SF、哲学応酬などと愉しめる作品です。大局的な見方ができずに論を繰り出して現状に縋ろうとする人間(発明家)の無様で滑稽な事よ。一方、予想を越える未来に備えて行動する予言機とその関係者の冷徹さにも空恐ろしいものを感じる。彼らの努力は実を結ぶだろう。だが水棲人である少年が地上を焦がれる挿話は反証する。人類は本当に未来への可能性を受容できるのかと。2021/06/24

つねじろう

75
発明されたのは予言機械。今流行りのビッグデータとAIの話しです。60年ほど前にこんな話しを作っちゃたのだから安部公房をSF作家だと言う人が居ても不思議ありません。でも安部公房ですから機械自体の話しよりも未来を知ってしまった人の話しが展開します。それもごく狭い範囲で相変わらず主人公が抜け出せない状況で。そう明るい未来もあればそうでない未来も当然ある訳でそれも現在の延長線上に無い物だったらあなたは受け入れられる?そういう圧倒的状況を作り出した要因がAIと真反対の時代を感じさせる単語で表現されるのも大変面白い。2017/08/12

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