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新潮文庫
松本清張傑作選 黒い手帖からのサイン―佐藤優オリジナルセレクション

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  • サイズ 文庫判/ページ数 414p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101109749
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

ヤツの隠れた「行動原理」を炙り出せ! 人間心理の迷宮に知恵者たちが仕掛けた危険な罠に、インテリジェンスの雄が迫る。

清張は、通常の人が看過する人間心理の機微を読み解く(佐藤優)。創作ノート『黒い手帖』で、独自の発想術と推理小説論を展開した松本清張。本書では、その理論にもとづいた、「語られていない事柄」を見抜く楽しみにあふれた9篇を精選。インテリジェンスの第一人者にして当代一の読書人・佐藤優氏の案内で、その魅力と眼力に迫る。「捜査圏外の条件」「張込み」ほか収録。

内容説明

清張は、通常の人が看過する人間心理の機微を読み解く―佐藤優。創作ノート『黒い手帖』で、独自の発想術と推理小説論を展開した松本清張。本書では、その理論にもとづいた、「語られていない事柄」を見抜く楽しみにあふれた9編を精選。インテリジェンスの第一人者にして当代名うての読書人・佐藤優氏の案内で、その魅力と眼力に迫る。「捜査圏外の条件」「張込み」ほか収録。

著者等紹介

松本清張[マツモトセイチョウ]
1909‐1992。福岡県小倉生れ。種々の職を経て朝日新聞西部本社に入社。41歳で懸賞小説に応募、入選した『西郷札』が直木賞候補となり、1953(昭和28)年、『或る「小倉日記」伝』で芥川賞受賞

佐藤優[サトウマサル]
1960(昭和35)年生れ。作家、元外務省主任分析官。著書に『国家の罠―外務省のラスプーチンと呼ばれて』(毎日出版文化賞特別賞)、『自壊する帝国』(新潮ドキュメント賞、大宅壮一ノンフィクション賞)など多数がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

100
かなり昔に阿刀田さんが編集した清張の短編全集を読んだ覚えがあるのですが新潮文庫から6人の作家が選んだこのような短篇集があることを初めて知り手に取りました。各作家の好みが現れているようで宮部さんの方を先に読んでいたのですが、どうもしっくりこないので佐藤さんのこの本を先に読んでしまいました。「声」などは二部に分かれているのですがやはり楽しめました。現在は電話交換手という職業は珍しくなっていると思うのですがその人物が声だけで誰かということを当ててしまうということでこの話のポイントとなっています。楽しめます。2023/03/25

あすなろ

84
古本で見かける度に積んでいた選集の一冊を。まるで買い込んでいた酒を封切るかの如く胸踊る。それも大好きな清張の短編選集で佐藤優氏が選者である。正直、ここまで歴史物が入っているとは思っていなかったが、この歴史物の筆の凄みが相当である。丹羽長秀に圧倒された。また、声や言わずと知れた張り込み等、インテリジェンスの観点から選んだという佐藤氏の眼力も素晴らしい。大学時代に読み耽った清張作品だが、その後も話題となった砂の器等の大型作品しか記憶に残っておらず、この様に時折、とっておきの酒を封切る形で読んで行きたいものだ。2023/09/30

キムチ27

58
セレクションの名を冠にする人物が借景になっている・・国際舞台を渡り歩いた佐藤氏が培った「人間観察の視点・理屈にならぬ情念etc」の手触りが読みながら認識できる。9つの短編、濃密な昭和の匂い。舞台の情景自体、モノクロ。時代もの3編が入っているが歴史の主流人物ではない。秀吉・家康に関わるも 生き馬の目を抜く時の刹那の中でどう堕ちて行ったかが納得いく。若い頃、清張の近代現代もの共に読み漁った‥が解った積りでいただけ。人間の機微、表面的な温度感では解るはずもない 見えない裏面が綴られる。大人の文学だなと満足できた2020/06/30

竹園和明

38
あの佐藤優がセレクトした松本清張の短編集。収載された作品は昭和の骨太さを感じさせる色濃い作品ばかりで、人間の行動の裏に潜む心理に焦点を当てた見事な作品ばかり。初読み「腹中の敵」は、織田家臣の中で後輩の豊臣秀吉の台頭に戸惑う丹羽長秀の心中を描く。己の人の良さが結果的に秀吉を後押しする事になり、自己嫌悪に陥る心理が見事に書かれていていた。その構図を現代に置き換えた「殺意」共々、屈折した男の狂うような想いが生々しかった。代表作のひとつ「張込み」、完成度の高い「声」など、珠玉の短編集である。 2024/03/24

chika

34
佐藤優先生が選んだ短編9話。「見えない出来事、語られていない事柄」を読み解く楽しみにあふれた秀逸作品群です。「声、腹中の敵」が特にはまりました。 豊臣秀吉のセリフと丹羽長秀の心情告白は読んでてワクワクしました。「怪物」松本清張の、通常の人が看過する人間心理の機微を読み解く描写、凄い!(๑˃̵ᴗ˂̵) 2018/04/01

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