新潮文庫
汽車旅放浪記

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 349p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784101107158
  • NDC分類 915.6
  • Cコード C0195

内容説明

日本人が愛してやまない鉄道。これまで夏目漱石、松本清張、宮脇俊三など、多くの作家がその作品に登場させてきた。『三四郎』の山陽本線から『点と線』の鹿児島本線まで、作品の舞台となった路線に乗り、調べ、あの名シーンを追体験。路線の歴史のみならず、背後に隠された作家たちの思いや、彼らと鉄道との知られざる関係を辿る。文学好きも鉄道好きも大満足の時間旅行エッセイ。

目次

楽しい汽車旅(トンネルを抜ければ「異界」―上越線;東京のとなりの「鄙」―久留里線、いすみ鉄道、小湊鉄道;三十八年の一瞬―北陸本線;清張の旅情、芙美子の駅―香椎線、鹿児島本線、筑豊本線;太宰治の帰郷―津軽海峡線、津軽線、津軽鉄道;オホーツク発、銀河行き―樺太東部本線終点栄浜(サハリン・スタロドゥプスコエ))
宮脇俊三の時間旅行(蝉しぐれの沈黙―左沢線、山形鉄道フラワー長井線、米坂線;時刻表を「読む」ということ―のと鉄道、氷見線;ローカル線車内風景―只見線、大井川鐵道井川線、わたらせ渓谷鐵道;汽車好きの原風景―宮脇俊三と昭和戦前)
「坊っちゃん」たちが乗った汽車(漱石と汽車―九州鉄道、山陽鉄道、東海道線;二十世紀を代表するもの―満鉄本線、三江線、東京路面電車;時を駆ける鉄道―都電荒川線、甲武鉄道;汽車は永遠に岡山に着かない―東海道、山陽、鹿児島各本線、御殿場線;初老「鉄ちゃん」はかわいいか―「あとがき」にかえて‐大糸線)

著者等紹介

関川夏央[セキカワナツオ]
1949(昭和24)年、新潟県生れ。上智大学外国語学部中退。神戸女学院大学特別客員教授。2001(平成13)年には『司馬遼太郎の「かたち」』『二葉亭四迷の明治四十一年』など、明治以来の日本人の思想と行動原理を掘り下げた業績により司馬遼太郎賞受賞。著書に『海峡を越えたホームラン』(講談社ノンフィクション賞)『昭和が明るかった頃』(講談社エッセイ賞)など多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あかつや

3
はじめ鉄道の数値的な記述が多く、それを面白く感じるほどは関心がないので閉口した。中盤からはなくなりホッとしたのだが、鉄道ファンからしたら逆に物足りなくなるかも。文学と鉄道各路線を巡る話は興味深いが、著者自身の旅情の描写は少なく、旅行エッセイとして見たらこれまた物足りない。いろんな人が物足りなさを覚える本なのではないか。でもその少ない旅行エッセイ的箇所ににじみ出る、鉄道ファンであることの恥のような意識と、他の鉄道ファンたちに向けられる嫌悪感がなんかいい。そこのところを掘り下げたものなら読んでみたいなあ。2018/05/13

しんた

3
上には上があることが分かった。読んだことのない作品ばかりだったので、夏目漱石を中心に読んでみたいと思った。2013/01/13

akira

3
「今」の鉄道だけではなく、歴史・地理・文学的といった様々な視点から鉄道を捉えた、読み応えのある一冊。近代文学作家にまざって宮脇俊三氏もとりあげられているところに感激。2009/06/13

kinkin

2
スピードや快適さばかり追い求める今の鉄道、昭和の鉄道は時間がかかっても見える景色は今よりずっと穏やかで綺麗な景色だったと思う。2013/12/22

讃壽鐵朗

1
やはり宮脇俊三に比べるとどうか

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/367750
  • ご注意事項