新潮文庫<br> ぶらんこ乗り

個数:

新潮文庫
ぶらんこ乗り

  • ウェブストアに2冊在庫がございます。(2024年03月28日 17時49分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ 文庫判/ページ数 269p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101069210
  • Cコード C0193

内容説明

ぶらんこが上手で、指を鳴らすのが得意な男の子。声を失い、でも動物と話ができる、つくり話の天才。もういない、わたしの弟。―天使みたいだった少年が、この世につかまろうと必死でのばしていた小さな手。残された古いノートには、痛いほどの真実が記されていた。ある雪の日、わたしの耳に、懐かしい音が響いて…。物語作家いしいしんじの誕生を告げる奇跡的に愛おしい第一長篇。

目次

ひねくれ男
空中ぶらんこの原理
手を握ろう!
おばけの涙
半分の犬
油断するなよ
歌う郵便配達
ローリング
若いってのはいいね
サルのお祭り〔ほか〕

著者等紹介

いしいしんじ[イシイシンジ]
1966(昭和41)年大阪生れ。京都大学文学部仏文学科卒。2000(平成12)年、初の長篇小説『ぶらんこ乗り』を発表。たいへんな物語作家が現われたと大きな話題に。’03年、第二長篇『麦ふみクーツェ』で坪田譲治文学賞受賞。’04年、第三長篇『プラネタリウムのふたご』が三島賞候補作に
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ちなぽむ and ぽむの助 @ 休止中

170
ぶらんこで暮らす、お話づくりが上手な天使みたいな男の子、私の弟。厳しく美しいおばあちゃんと仲睦まじい両親との生活が、弟の話を挟みながら展開していく。 幸せな生活が、しかし序盤から終わりを予感させていて、弟のお話も寂しくて少し怖くて不穏な感じ。嵐のような悲しみを、甘えずに受け入れるということ。「わたしたちはずっと手をにぎっていることはできませんのね」「けどどうだい、すこしだけでもこうして、おたがいにいのちがけで手をつなげるのは、すてきなこととおもうんだよ」わたしたちは誰とも、ずっとは手をつなげない。2018/09/17

ダリヤ

124
よむのは、にかいめ。にかいめなのに、はじめてよむように、わらったり、ないたりした。このなかには、わすれちゃいけない、たいせつなものがつまってる。これをよめば、いつだってうまれたてのように、それがよみがえる。つよい、つよいいんりょくをもって、ぶらんこにのって、つながったりはなしたりをくりかえしながら。2011/10/10

(C17H26O4)

105
いしいしんじの物語はこわいと思う。誰か分かってくれる人いないかな。こんなに優しくて心温まる物語であっても、狂気みたいなものがあると思ってしまう。心の深淵を覗いてしまったような気持ちになる。この物語では、ぶらんこがむこうへこちらへゆれるたびに、あのこの心にいつもある、真っ暗で吸い込まれそうな孤独を想像してしまう。あのこのふるえがひらがなから伝わって、こちらの心を静かに、だけど激しくふるわせる。あのこのつくったおはなしに潜んでいる毒がまわり、優しさで胸が詰まって苦しくなる。10年ぶりくらい、数度目の再読。2020/02/26

chimako

97
何とも不思議な味わいの物語だった。物語中の弟が作るお話は胸がシンとなるような、切ないような悲しいような。この物語自体も物悲しい。突然死んでしまったお父さんとおかあさんから届く絵はがきも素敵なのに悲しい。透明度の高い湖に投げ込まれたような、そんな読み心地。ブランコ乗りの弟は必死に伸ばした手で何をつかもうとしていたんだろう。そして、何を手放したんだろう。2018/12/09

ちょろこ

90
揺れた、揺さぶられた一冊。予想外の展開に、弟の心情、姉の心情に心がゆらゆら揺れた。驚きに哀しみに、せつなさに時には笑いに心を揺さぶられた。くりかえし読む絵はがきがまるで過去と現実とに二人を揺らしているようで、たまらなかった。それでもおばあちゃんが過去に揺れた二人を強く厳しさを込めた手で現実へと押すシーンが心に浮かび、厳しさの裏側の優しさを感じ、少し和らいだ。姉の、信じる想いに寄り添った時、やっと心の揺れも穏やかになった気がする。触れた瞬間を確認する、できる、それも幸せのひとつだと思いたい。2018/09/17

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/567048
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。