新潮文庫<br> 予定日はジミー・ペイジ

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新潮文庫
予定日はジミー・ペイジ

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  • サイズ 文庫判/ページ数 268p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784101058276
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

流れ星を見つけたとき、あ、できたかもと思った。初めての妊娠。でも、「私、うれしくないかもしれない」。お腹の生命も大事だけど、生活って簡単に変えられないよ。ひとり驚喜する夫さんちゃんを尻目に、頼りなくも愛おしい妊婦マキの奮闘が始まる。目指すは、天才ロック・ギタリストの誕生日と同じ出産予定日!笑えて、泣けるマタニティ小説。著者描き下ろしイラスト多数収録。

著者等紹介

角田光代[カクタミツヨ]
1967(昭和42)年神奈川県生れ。早稲田大学第一文学部卒業。’90(平成2)年「幸福な遊戯」で海燕新人文学賞を受賞しデビュー。’96年『まどろむ夜のUFO』で野間文芸新人賞、2003年『空中庭園』で婦人公論文芸賞、’05年『対岸の彼女』で直木賞、’06年「ロック母」で川端康成文学賞、’07年『八日目の蝉』で中央公論文芸賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おしゃべりメガネ

208
角田さんの作品をそんなに多数読んでいるワケではありませんが、本作が一番好きな作品になりました。妊婦の主人公「マキ」と夫「さんちゃん」夫婦の出産までのマタニティ小説です。自分は夫側なので、改めて‘妊婦’さんの心境や大変さが伝わりました。「マキ」のちょっとやさぐれたキャラがホントにコミカルで、それを支えているのか変に刺激(逆なで?)しているのかなんともビミョーな「さんちゃん」も輪をかけてオカシかったです。時が経つにつれ、だんだんと‘親’になっていく二人の心理的な成長描写も頼もしく、温かいキモチになれました。2016/07/16

さてさて

165
マタニティ小説というのはゴールがはっきりしています。ある意味結末が最初からわかった物語です。でも、命の誕生へと向かう日々、母親が母親になっていくそんな日々の中で、悩み苦しみながら一人の母親となるべく成長していく『私』の生き様は、そんな最初から分かった結末の一点を超える感動を与えてくれました。心揺さぶられる物語には、男だから、女だからといった事など関係なく、そこにあるのは人の中に潜在する普遍的な感情が直接刺激されて自然に沸き起こってくる思いです!出産へと至る日々には確かにドラマがある、そう感じた作品でした。2021/05/14

ひろちゃん

105
今年最後の読書。妊娠した女性を描いた物語。実際妊娠した女性の日記を読んでいるようで、お腹に子供がいるってこんな感じなのかなあ?と思った。家族や子供や夢やさまざまなことに向かっていく過程が面白かった。2015/12/31

ゴンゾウ@新潮部

103
子供を産むこと。母親になること。がとても大変で尊いことだと思う。心の準備もなく突然、生命を授かってしまったマキ。彼女が妊娠を受け入れ徐々に母親になっていく様子が微笑ましい。出産出来ないが女性の強さ、たくましさを感じた。2017/03/16

びす男

69
妊娠した女性の心なんて、男には絶対分からないだろうと思っていた。でも、ちょっと違うかも?「女性」にも千差万別、色んな気持ちがあるんだな■妊娠というと、誰もが「おめでたい」と言う。戸惑いが強かった主人公・マキは、引け目を感じてしまう。「うれしくない自分って、母親失格なんじゃないか」と。不安や苛立ちを乗り越えながら、徐々に変化を受け入れてゆく■「子どもができた!」と手放しで喜べる人には縁遠い本かも知れない。100人の出産には100通りの物語。祝福のされ方が様々だからこそ、子どもが生まれるのは素敵なことなんだ。2019/05/17

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