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新潮文庫
トモスイ

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  • サイズ 文庫判/ページ数 204p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101024233
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

溶け合いたい。自分が無くなるほどに――。タイの混沌、バリの匂い、韓国の情熱。アジア十カ国の濃密なエロスを湛えた傑作短編集。

年下の、男の匂いのしないユヒラさんに誘われて、春まだ浅い夜、月光をかがり火がわりに夜釣りに出かけた。一度吸えば、もう死んでもいいと思うくらい美味しいというトモスイを探しに――。第三の性に寛容なタイ訪問を機に創作された川端康成文学賞受賞の表題作。バリの噎せ返る緑の匂いのなか、姉と弟の禁断の愛を描く「芳香(ハルム)日記」ほか、アジアのエロスと熱を湛えた傑作短編十編。

内容説明

年下の、男の匂いのしないユヒラさんに誘われて、春まだ浅い夜、月光をかがり火がわりに夜釣りに出かけた。一度吸えば、もう死んでもいいと思うくらい美味しいというトモスイを探しに―。第三の性に寛容なタイ訪問を機に創作された川端康成文学賞受賞の表題作。バリの噎せ返る緑のなか、姉と弟の禁断の愛を描く「芳香日記」ほか、アジアのエロスと情熱を湛えた傑作短編十編。

著者等紹介

高樹のぶ子[タカギノブコ]
1946(昭和21)年、山口県生れ。東京女子大学短大卒。’84年「光抱く友よ」で芥川賞、’95(平成7)年『水脈』で女流文学賞、’99年『透光の樹』で谷崎潤一郎賞、2006年『HOKKAI』で芸術選奨文部科学大臣賞、’10年「トモスイ」で川端康成文学賞をそれぞれ受賞。’09年紫綬褒章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

メタボン

31
☆☆☆ アジア各国を訪れた体験から触発されて書かれた短編集。濃厚な湿度と匂いにあふれている。既読の「トモスイ」の得体のしれない生物の内臓を吸う奇妙な甘みは印象的。この短編集はアジアの手触りというか雰囲気を楽しむものであって、ストーリー自体は少し理解しがたいところがあった。2021/07/07

たびねこ

8
著者の作品に触れるのは初めて。表題作の短編「トモスイ」が印象に残る。抽象画的でエロチックともとれる小説だ。2014/01/13

あ げ こ

7
手付かずのまま残る荒涼さえ、謎めいた魅力を高める幻影と化す世界の中で、密やかに輝く女性達の姿が愛おしい短編集。立ち込める甘やかな香り、微熱を伴う官能の芳香が陶酔を誘う。それぞれ違った魅力を持つ作品ばかりであるが、表題作が特にいい。境目を失った性、あやふやな性が溶け合い、一つに混じり合う瞬間の快さ。この世のものとは思えない、甘美なひと時を堪能する。2014/02/05

eipero25

6
トモスイが川端文学賞とのことで、挑戦したが、全くおもろなかった。エロいって?空想上の海の生物を日本のおばちゃんとタイのオネエがちゅうちゅう吸いあいっこするののどこがエロいんだかさっぱり。ピクンともせんかった。 短編全部眠たい。選考委員とは頭の構造が違うやな、しくしく。2017/08/18

桜もち 太郎

6
髙木のぶ子の最近の作品「トモスイ」。アジアを基調とした短編集。「唐辛子姉妹 」が面白かったかな。あとはふわっとした作品が多かった。芥川賞の「光抱く友よ」のようなギザギザキレキレの作品の方が好きかな。2015/02/28

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