小学館新書<br> 新史論/書き替えられた古代史〈3〉聖徳太子と物部氏の正体

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小学館新書
新史論/書き替えられた古代史〈3〉聖徳太子と物部氏の正体

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  • サイズ 新書判/ページ数 221p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784098251872
  • NDC分類 210.3
  • Cコード C0221

出版社内容情報

物部氏と蘇我氏、聖徳太子との密約とは?

ついに、聖徳太子の登場である。聖徳太子を語ることは、これまでずっと史学界のタブーとされてきた。しかし、この不可侵の聖者の正体を解き明かすことができれば、絡まり合った古代史の謎は一気にほどけていく。ここで不可欠なキーワードとなるのが、ヤマト建国から6世紀末までの古墳時代をリードし続けた物部氏である。聖徳太子の出現と時を同じくする物部氏の衰退。物部氏は、長きにわたった政治力を、救世主たる“聖徳太子”に託したのではないか。そこに、今まで語られることのなかった物部、蘇我、聖徳太子の「密約」があったのでは、と著者は見る。
古代史の謎を解く鍵を握る二つの怪物――「物部氏」と「聖徳太子」の正体を明らかにすべく、この第3巻では古墳時代の歴史を振り返る。5世紀に物部氏と天皇家の葛藤の中で躍り出た古代版織田信長ともいうべき雄略天皇。6世紀初頭、北陸から彗星のごとく乗り込んできた謎多き“始祖王”継体天皇。そして勃興する蘇我氏と物部氏の対立は本当にあったのか。歴史はダイナミックに展開する。その中で『日本書紀』が隠そうとしたものが次第に明らかになってくる。


【編集担当からのおすすめ情報】
法隆寺のある斑鳩の里はもともと物部氏の土地だったとは知りませんでした。また玉虫厨子の捨身図の解釈も大変ユニークで面白いです。
このシリーズを読んで明日香、奈良を旅すると本当に面白いです。特に飛鳥寺の蘇我入鹿の首塚には感動しますよ。

はじめに

序章 「出雲」とは何だったのか
「蘇我氏=悪人説」への疑義/蘇我氏はスサノヲとつながる/蘇我氏見直し論/「出雲」は日本海勢力の隠語/スサノヲとアメノヒボコの活躍/ほか

第一章 古墳時代と瀬戸内海
四世紀は空白の世紀?/ヤマトが誕生した喜びを伝える仁徳紀/幻の騎馬民族日本征服説/王朝交代説は「流行」だった/欠史八代も無視できない/イデオロギーに固執する古代史学者たち/河内王権は治水のための政権だった/ほか

第二章 古代版織田信長・雄略天皇の謎
物部氏と百済の七支刀/朝鮮半島南部の国々は日本に助けを求めた/倭の五王の登場/中国の冊封体制を拒んだ日本/雄略天皇はたくましい国家を作った/葛城氏繁栄の痕跡/吉備の繁栄/誰が雄略天皇を後押ししたか/ほか

第三章 継体天皇の出現と二つの日本
継体即位のいきさつ/なぜヤマト入りに20年を要したのか/継体天皇の素性/越しで蘇我氏の人脈に囲まれていた継体天皇/継体は「日本海vs瀬戸内海」主導権争いの象徴的存在/磐井の乱の謎/日本海は新羅とつながって発展した/親百済勢力と妥協した継体天皇/ほか

第四章 物部氏と蘇我氏、聖徳太子の密約
物部氏の活躍を消す為のカラクリ/中央集権国家の最大の障害は物部氏/仏教導入をめぐる激しい争い/なぜ物部氏は蘇我氏を糾弾しなかったのか/聖徳太子の物部守屋征討は鬼退治/大切な外交記事にも存在がない聖徳太子/聖徳太子の母「大々王」は物部系?/聖徳太子は物部の母を持つ蘇我入鹿だった/蘇我入鹿が改革を実行した/物部氏の献身が日本の基礎を築いた/ほか

あとがき



関 裕二[セキ ユウジ]
著・文・その他

内容説明

古代史の謎を解く鍵を握る二つの怪物―「物部氏」と「聖徳太子」。その正体を明らかにするべく、この第3巻では、ヤマト建国から6世紀末に至る日本の古墳時代、すなわち物部氏の時代を振り返る。5世紀に物部氏と天皇家の葛藤の中で躍り出た古代版織田信長ともいうべき暴君・雄略天皇。6世紀初頭、北陸から彗星のごとく乗り込んできた謎多き始祖王・継体天皇。そして、蘇我氏の勃興と物部氏の衰退、聖徳太子の出現。国の基盤となる新しい体制が築かれようとする時、そこに交わされた「密約」とは?『日本書紀』が隠そうとしたものが次第に明らかになってくる。

目次

序章 「出雲」とは何だったのか(「蘇我氏=悪人説」への疑義;蘇我氏はスサノヲとつながる ほか)
第1章 古墳時代と瀬戸内海(四世紀は空白の世紀?;椿井大塚山古墳と武埴安彦の謀反 ほか)
第2章 古代版織田信長・雄略天皇の謎(物部氏と百済と七支刀;日本は朝鮮半島から物を恵んでもらっていたのではない ほか)
第3章 継体天皇の出現と二つの日本(継体即位のいきさつ;ヤマト入りまで二十年 ほか)
第4章 物部氏と蘇我氏、聖徳太子の密約(物部氏の活躍を消すためのカラクリ;なぜ天皇に実権は与えられなかったか ほか)

著者等紹介

関裕二[セキユウジ]
1959年、千葉県柏市生まれ。歴史作家。仏教美術に関心を抱いて奈良に通いつめ、独学で日本古代史の研究を始める。91年に『聖徳太子は蘇我入鹿である』(晋遊舎新書)でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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ランラン

5
物部氏と聖徳太子の正体を解明して謎が多い古代史を紐解いている。犬猿の仲と信じられてきた蘇我氏と物部氏、中央集権(律令制)の実現に向けてお互いが歩み寄っていた事実。親新羅派の物部氏と親新羅派の蘇我氏の婚姻関係を突きとめカラクリを解明している。聖徳太子は実際には実在せず、蘇我氏であったこともうなずける。2016/03/20

ミム

4
聖徳太子に対する関裕二さんの持論です。しかし蘇我入鹿が葛城系というのは、今までなかったような気がします。忘れていただけなのかもしれませんが・・・。2015/12/04

カズザク

3
歴史は、勝者が書き残す物。敗者が正義、勝者が悪であっても、敗者に口無しである。今の世に伝わっている歴史が、真実ではないかも?は賛成である。時代が古ければ古い程、真実は誰にもわからない。聖徳太子は実在の人物?実在していたとしても、あれ程の大活躍はなかった?聖徳太子の偉業、本当は別の人がやった事?物部氏と蘇我氏、本当は仲が良かった?蘇我氏、本当は悪者ではなかった?歴史の中では影が薄い物部氏、本当は凄腕一族だった?藤原氏が書き残した「日本書紀」、自分達の都合の良い歴史に書き替えた?わからないから、歴史は面白い。2023/07/23

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