出版社内容情報
格差は、負け組も勝ち組も寿命を縮める
ハーバードで世界が熱い視線を送る授業がある。日本人教授イチロー・カワチによる健康格差論の授業だ。先進国の中で寿命が短いアメリカと、世界トップ級の日本。この違いは格差にあった。今、格差の広がりとともに日本の長寿は危機に瀕している。格差はストレスを生み、信頼や絆を損ね、寿命を縮める。人々の命を守るには、日本の長寿を支えてきた、格差が少ない結束の強い社会を守るべき――所得、教育、労働、人間関係…あらゆる側面から格差を分析、新たな長寿への可能性を探る。
【編集担当からのおすすめ情報】
すらりとした長身、飾らない温かな人柄でハーバードの生徒から絶大な人気を誇るイチロー・カワチ教授。ハーバード公衆衛生大学院において、日本人では初の学部長に就任しています。カワチ氏の最先端の「社会疫学」の授業は、とてもわかりやすく示唆に富むものばかり。例えば、「高所得者ほど喫煙率が低い」「お見舞いに来る人が多いほど回復が早い」「結婚すると野菜摂取量が増える」などちょっとドキッとする調査研究が紹介されています。また、2013年12月からは、東日本大震災の被災地で被災者(主に高齢者)の調査を行う予定となっています。地域の絆がどのように健康に影響するのか、復興が進んでいる地域とそうでない地域では何が違うのかなどを調査。今後、ますます注目を集めるカワチ氏の「健康格差論」に是非ふれてみてください。
内容説明
ハーバードで世界が熱い視線を送る授業がある。日本人教授イチロー・カワチによる健康格差論の授業だ。先進国の中で寿命が短いアメリカと、世界トップ級の日本。この違いは格差にあった。今、格差の広がりとともに日本の長寿は危機に瀕している。格差はストレスを生み、信頼や絆を損ね、寿命を縮める。人々の命を守るには、日本の長寿を支えてきた、格差が少ない結束の強い社会を守るべき―所得、教育、労働、人間関係…あらゆる側面から格差を分析、新たな長寿への可能性を探る。
目次
第1章 日本人はなぜ長寿なのか
第2章 経済格差が不健康の源
第3章 格差是正のターニングポイント―教育と仕事と健康の関係
第4章 健康に欠かせない「人間関係」の話
第5章 社会全体の健康はこうして守る
第6章 果たして、人の行動は変わるのか
著者等紹介
カワチイチロー[カワチイチロー]
ハーバード大学公衆衛生大学院社会行動科学学部学部長・教授。1961年東京生まれ。12歳で父親の仕事によりニュージーランドに移住。オタゴ大学医学部卒業後、同大学で博士号を取得。内科医として同国で診療に従事。1992年にハーバード大学公衆衛生大学院に着任。2008年に現在の役職に就任し現在に至る。米国科学アカデミー(NAS)に属するアメリカ医学研究所(IOM)のメンバーに選ばれる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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