出版社内容情報
日本に近代スポーツを広めたお雇い外国人
明治初期、日本の近代化を一気に推進させる原動力になったのは、欧米から来日した各分野の専門家たち-お雇い外国人-である。スポーツの世界では、英語教師として明治8年に来日したイギリス人F.W.ストレンジが、日本初のスポーツ紹介書を出版し、スポーツマンシップを説き、運動会を開催してこれを各地に普及させ、さらに「部活」のシステムを作りあげた。
当時の学生たちは日本の発展のために寝食を忘れて勉学に励み、運動どころではなかった。しかしストレンジは、スポーツを楽しむことで培われる健全な肉体と精神こそが、日本を背負う人材の育成に不可欠であると考え、逆境の中で粘り強くボートや陸上競技などを学生に教え続けたのである。
スポーツを通じて日本の近代化に大きく貢献し、今も多くの日本人が楽しんでいる運動会や部活の基盤を築きあげた、日本近代スポーツの父と呼ばれているお雇い外国人の奮闘ぶりを活写する。
【編集担当からのおすすめ情報】
その業績の割にはこれまで謎の多かったF.W.ストレンジの生涯を、イギリス取材も含めて克明に調査・研究して解き明かした力作です。また、玉石混淆だった明治初期のお雇い外国人の実態、複雑な学校制度なども詳しく解説し、歴史書としても読み応えのある一冊になっています。
内容説明
明治初期、日本の近代化を一気に推進させる原動力になったのは、欧米から来日した専門家―お雇い外国人―である。スポーツの分野では、英語教師として明治8年に21歳で来日した英国人F・W・ストレンジが、日本初のスポーツ紹介書を出版し、スポーツマンシップを説き、運動会を開催してこれを各地に普及させた。さらに「部活」のシステムを作った。運動どころではないという明治維新後の逆境の中で、粘り強くボートや陸上競技などを学生に教えてスポーツを楽しむ基盤を築き、日本近代スポーツの父と呼ばれたお雇い外国人の奮闘ぶりを活写する。
目次
第1章 ストレンジは誰か
第2章 日本とイギリス
第3章 運命の出会い
第4章 テームズ川でボートを漕ぐ日々
第5章 教師ストレンジの誕生
第6章 イギリス仕込みの「スポーツの伝道師」
第7章 その精神は死なず
著者等紹介
高橋孝蔵[タカハシコウゾウ]
1936年広島県生まれ。誠之館高校、東京外国語大学ロシア語科卒。丸紅に入社し、シベリア開発を含めたソビエト連邦(現ロシア)貿易を担当。その後、最先端技術の輸出、映画・CATV(ケーブルテレビ)など新規事業開発に携わる。サテライト・ジャパン(現スカパーJSATの前身の一つ)を経て松竹に勤務。大学時代にボートの舵付フォアで全日本準優勝。退職後のライフワークとして、日本の近代スポーツの父であるF・W・ストレンジの調査・研究を行い、2008年に日本体育学会で彼の業績を発表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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