小学館101新書
徳川将軍15代―264年の血脈と抗争

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  • サイズ 新書判/ページ数 222p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784098251209
  • NDC分類 288.3
  • Cコード C0221

出版社内容情報

歴代将軍の血脈からたどる新しい江戸時代史

慶長8年(1603)、徳川家康が征夷大将軍となってから、慶喜による大政奉還まで、15代・264年にわたって続いた徳川幕府。しかし、長男が父親から将軍職を継承したケースは、わずか3例にすぎず、その血脈は6回も変わっている。徳川将軍家の継承は、何度となく大きな危機に見舞われているのである。そしてその裏では、血脈と利害が幾重にも絡み合い、権力をめぐる抗争が繰り返されていた!
嫉妬深い正室「お江」を恐れて、側室をひた隠しにした2代秀忠。3歳の婚約者を残し、8歳で逝去した7代家継。17人の側室に52人もの子どもを産ませた11代家斉。公武合体の象徴となるべく、側室をもたず、皇女和宮への至誠を貫いた14代家茂…。豊富なエピソードで語られる、最高権力者たちの素顔。本書は、江戸時代を徳川将軍家の「血」から読み解いていく、まったく新しい試みである。「江戸を学ぶ」「江戸に学ぶ」江戸検新書、第2弾登場。

はじめに

第一章 幕府創業の時代
初代将軍家康と正室・側室
家康最初の結婚/正室築山殿を殺害/築山殿と側室お万の方/家康の側室たち
男子を産んだ側室/女子を産んだ側室/戦場に従軍した阿茶局
家康の子どもたち
家康の領地分け/秀康と秀忠/徳川一門の配置替え/松平忠輝の改易

第二章 徳川宗家嫡流の時代
二代将軍秀忠――律儀で恐妻家だった将軍
秀忠、初めての縁談/秀忠とお江の結婚/千姫の運命/秀忠の娘たち/松平忠直の不満 忠直の行状と処分/秀忠の男子、長丸と幸松丸
三代将軍家光――正室を見捨てた将軍
お江が選んだ家光の結婚相手/家光と鷹司孝子の結婚/孝子の処遇/忠長、甲州へ蟄居 家光、忠長に自害を強要する/お振の方とお楽の方/還俗して側室となったお万の方
そのほかの側室たち
四代将軍家綱――「左様せい様」と呼ばれた将軍
家綱の将軍宣下と縁組み/家綱時代の大奥/家綱の性格と行動/家綱を支えた家臣
下馬将軍、酒井忠清

第三章 徳川宗家傍流将軍の時代
五代将軍綱吉――御台所に殺されたと噂された将軍
家綱の後継者候補/綱吉養君指名の謎/綱吉の側室お伝の方
家臣の妻や娘に手を付けた綱吉/綱吉と柳沢吉保/柳沢騒動
六代将軍家宣――公家の文化にあこがれた将軍
甲府家当主としての家宣の縁談/近衛基熙の鬱憤と栄達/家宣と熙子の夫婦生活
綱豊の宗家相続と大奥/後継将軍をめぐる家宣の考え
七代将軍家継――皇女と縁組みした幼年将軍
側用人間部詮房と月光院/幕府、皇女降嫁を打診す/皇女降嫁の決定
家継の死と八十宮

第四章 紀州系将軍の時代
八代将軍吉宗――三段跳びの出世を果たした将軍
徳川宗家の血筋の断絶/紀州藩主から徳川宗家を継いだ吉宗/吉宗時代の大奥
御三卿の創出
九代将軍家重――言語障害に苦しんだ将軍
家重の人となり/家重時代の大奥/家重を支えた老中と側用人
一〇代将軍家治――田沼意次を信頼した将軍
家治の不安/温厚で慈悲のある将軍/家治時代の大奥/田沼意次と松平定信
嫡子家基の死と養君選定/家治の死と田沼の失脚

第五章 紀州系傍流将軍の時代
一一代将軍家斉――慎みのない肉食系将軍
家斉の縁組み/島津家出身の御台所/家斉時代の大奥/家斉の子女の行方
家斉の姫君たち/家斉の死去
一二代将軍家慶――上ろう年寄とのスキャンダルのあった将軍
家慶の縁組み/御台所がもうけた子/家慶の側室と子どもたち
家慶の政治とスキャンダル
一三代将軍家定――鵞鳥を追いかけるのが好きな将軍
家定の縁組み/御台所候補を島津家へ打診/島津斉彬と近衛忠熙の思惑/篤姫との婚姻 将軍継嗣問題/篤姫の工作と家定の怒り/家定時代の大奥/井伊直弼の大老就任
大奥に流れた毒殺の噂

第六章 紀州系将軍と初めての水戸系将軍
一四代将軍家茂――和宮を大切にした将軍
京都での一橋派の巻き返し/安政の大獄/公武合体への動き/幕府、和宮降嫁を内願
攘夷の取引に使われた和宮降嫁/和宮の江戸下向/家茂の覚悟/家茂と和宮
家茂の客死と和宮
一五代将軍代慶喜――幕府を潰した将軍
慶喜の正室/慶喜の将軍継承/大政奉還/鳥羽・伏見の戦い/絶対恭順を決意した慶喜 静寛院宮の嘆願/天璋院の覚悟
大奥最後の日

おわりに
参考文献・史料
系図・年表


山本 博文[ヤマモト ヒロフミ]
著・文・その他

内容説明

慶長八年(一六〇三)、徳川家康が征夷大将軍となってから、慶喜による大政奉還まで、一五代・二六四年にわたって続いた徳川幕府。しかし、長男が父親から将軍職を継承したケースは、わずか三例にすぎない。歴代の継承は、何度となく大きな危機に見舞われているのである。そしてその裏では、血脈と利害が幾重にも絡み合い、権力をめぐる抗争が繰り返されていた!江戸時代を徳川将軍家の「血」から読み解いていく新しい試み。「江戸を学ぶ」「江戸に学ぶ」江戸検新書、第二弾登場。

目次

第1章 幕府創業の時代
第2章 徳川宗家嫡流の時代
第3章 徳川宗家傍流将軍の時代
第4章 紀州系将軍の時代
第5章 紀州系傍流将軍の時代
第6章 紀州系将軍と初めての水戸系将軍

著者等紹介

山本博文[ヤマモトヒロフミ]
1957年、岡山県生まれ。東京大学文学部国史学科を卒業、同大学院修士課程修了。文学博士。専攻は日本近世史。現在、東京大学大学院情報学環・史料編纂所教授。『江戸お留守居役の日記』で第四〇回日本エッセイスト・クラブ賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

雨巫女。@新潮部

17
《私‐図書館》家康から、慶喜まで。15代でも、直系はできなかったことを考えると、天皇家は、凄いね。しかし、子供は、早死に多すぎる。2011/11/09

KO

2
江戸の庶民の風俗は好きなものの、歴史的には中心を成す徳川家にほとんど興味がなく全然知らなかったので、まずは初歩の知識を得ようと読んでみました。各将軍の特徴がコンパクトにまとまっていて、その意味では良い本だったと思った。ある程度知っている人には物足りないと思いますが、最初のとっかかりとしては読みやすいと思います。2016/01/23

神楽教授

2
第7回江戸文化歴史検定の参考書籍ということで読みました。改めて徳川将軍15代の歴史を振り返ってみると江戸時代の子供の出生後の生存率の低さがすごいです。現実はこうなんだなと実感できました。そんな中、11代家斉は圧倒的。あっぱれです(笑)2012/04/14

讃壽鐵朗

1
小説、ドラマに殆ど出てこない、家宣、家継、家重、家治、家斉、家慶、家定について初めて知った2013/09/18

ルーパー

1
漢字に読み仮名書いてあるけど、次のページいくと忘れたり、読む前に意味が分からなくて読めなかったり…でもなかなか楽しめました!多少流し読みでも、分かりやすくて良かったですよ!2012/03/10

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