狂言集

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  • サイズ A5判/ページ数 574p/高さ 24cm
  • 商品コード 9784096580608
  • NDC分類 918
  • Cコード C1393

出版社内容情報

人気沸騰の芸能を舞台そのままに文字化。古典を最も身近に楽しめる。

若手役者に引っ張られて只今人気の狂言。そのルーツは室町時代の下剋上の世相にある。なまけ者で、こずるがしこいが、どこか憎めない太郎冠者。空威張りをしていても、お人好しな大名。時には腕力もふるうこわーい女房。脳天気な花聟、まぬけな盗人、アヤシイ山伏、はては神様も鬼も、猿・狸・蟹まで登場して繰り広げる「笑い」の世界は、価値観をご破算にしたところに成立する、古今東西変わることのない空間なのだ。本書は大蔵流茂山家が現在上演する舞台をそのまま採録して、まさしく生きている古典として狂言をとらえている。舞台写真や演技演出の詳注をも加えて、傑作38曲を収録。数百年をかけて洗練された、この極上の“コント”集、さて、読んでから観るか、観てから読むか。

北川 忠彦[キタガワ タダヒコ]
著・文・その他

安田 章[ヤスダ アキラ]
著・文・その他

内容説明

いつの世も変らぬ人情の機微を、律動感あふれるセリフと所作で描き出す、狂言の代表作38曲を収録。演技演出にも及ぶ詳注、舞台写真なども添えた立体編集。

目次

脇狂言
大名狂言
小名狂言
聟女狂言
鬼山伏狂言
出家座頭狂言
集狂言

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

てれまこし

13
日本の道化・トリックスターというと狂言の太郎冠者らしいのでシェイクスピア劇なんかと比較しようと手にとった。狂言もまた民衆的な起源をもつらしいが、ことほぐという儀式的機能が強まって、諷刺性は削られていったらしい。だから柳田のいうところの「空馬鹿になって笑われる者」に近くて、リアリズムを代弁する「賢い愚者」という性格は薄れてる。やはり日本では批評は敬遠されたらしい。ただ諷刺は道化の科白となっては現われないけど、人間的な弱みが笑われてるから人間喜劇という意味での普遍的な諷刺にはなる。己の弱みが認識・浄化される。2023/04/13

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