出版社内容情報
世界に誇る日本古典文学の原点。頭注・現代語訳がついて誰にでも読める。
一千年年前に、紫式部によって書かれた『源氏物語』は、時代時代に数多くの読者を獲得してきました。そして、今日なお『源氏』の魅力にとりつかれる人はあとを絶ちません。光源氏という希有なキャラクターと、華やかに展開される宮廷ドラマという表向きのストーリーとは別に、そこには、どの時代の人々をもひきつけてやまない、普遍的な人間性が描かれているからでしょう。その『源氏物語』を、普通の人々が読めるように工夫したのが、この『新編日本古典文学全集』版のそれです。同一ページに、原文・注・現代語訳を配し、原文の味をそこなうことなく内容を理解することができます。二色刷りを採用し、装丁も白を基調にし、持って楽しく、見て美しい本に仕上げました。 校注の先生方は、それぞれ、現在望みうる最高の執筆者で、今日到達した学問上の最新成果をとりいれています。 第三巻は、少女巻から藤裏葉巻までの十三帖を収録。源氏三十代の壮年期を描いています。位は人臣をきわめ、六条院に愛する女性たちを集め住まわせる――、栄華の頂点にいる源氏も、その心中には出家の志が芽生えてくる……。波瀾に富んだストーリーが展開されます。
阿部 秋生[アベ アキオ]
著・文・その他
秋山 虔[アキヤマ ケン]
著・文・その他
今井 源衛[イマイ ゲンエ]
著・文・その他
鈴木 日出男[スズキ ヒデオ]
著・文・その他
目次
少女
玉鬘
初音
胡蝶
蛍
常夏
篝火
野分
行幸
藤袴
真木柱
梅枝
藤裏葉
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヒロミ
8
やっと第一部が読み終わりました。玉鬘十帖長かった!むしろ玉鬘十帖が終わってからの「梅枝」「藤裏葉」が好きです。ゆったりと優雅な雰囲気。夕霧がやっと雲居雁とゴールイン。よかったよかった。朱雀院の行幸が不穏な伏線のようでドキドキします。いざ、長い長い怒涛の「若菜」へ!2014/02/26
りょく
1
六条院が完成し、源氏の威勢は天にも登るほどである。夕顔の娘・玉鬘に懸想した中年期に入った源氏は疎んじられ、結局彼女は髭黒大将と望まぬ結婚をすることになる。しかし源氏の勢いは止まらない。明石の姫君の入内が決定し、源氏自身は准太上天皇となるのである。紅葉の美しい中で行われた冷泉帝と朱雀院の行幸は、源氏の権力が最高に達したことを示している。 第一部世界の締めくくりにおいて私が心躍ったのは、ついに夕霧と雲居雁が結ばれたことである。夕霧のいじらしい想いが実り、あどけなかった2人は夫婦となった。感慨も一入である。2020/04/09
和沙
1
伝定家筆本・伝明融筆臨模本・大島本が底本。「少女」~「藤裏葉」までの13帖を収録。巻頭には「古典への招待・源氏物語は悪文であるか」を収録。2010/02/01
サチ
0
論文のために。ちっちゃなブックレット(?)も面白かった。2017/02/08
えりな
0
卒業論文に使用2008/04/15